幼さと我慢
擦らせて燃やして
暗い海の中
照らすような
光になって
その瞳(め)に移せたら

出典: ゴーストライター/作詞:片岡健太 作曲:黒田隼之介・小川貴之

ここから曲調が力強いテンポになります。

「あなた」を見守ることしかできない主人公。

どうやら主人公はまだ幼い子供らしく、「あなた」の力になることができないようです。

愛をごまかしてしまったのも、反抗期や照れなどがあったのかもしれません。

ともあれ、今は我慢するしかない状態です。

それが悔しくて、鬱屈した今の状態も、何もできない自分の幼さも燃やしてしまいたいと考えています。

無論、燃やすことなんて物理的に不可能です。

そのくらい悔しかったということでしょう、

そうすれば自分は大人になって、もっと直接的に「あなた」の力になることができます。

そうすれば主人公は「あなた」にとっての「光」になれると考えているのではないでしょうか。

その光は、光り輝く美しい黄色ではなくあなたを包み込めるようなオレンジのような暖かい色です。

主人公の優しい人柄が表現されています。

目立ちたい光

笑わせて
眠らせて
愛させて
子にさせて
満たされた
あなたがいいから
あやかし
まやかし
ぼやけた光を振って

出典: ゴーストライター/作詞:片岡健太 作曲:黒田隼之介・小川貴之

主人公は自分を愛してくれる「あなた」がいいから、それに応えるように光で目立とうとしています。

「あやかしまやかし」は、ぼやけてはっきりしないという意味です。

そんなぼやけた光でも「あなた」に見つかるように目立とうとしています。

気づいてほしいという主人公の気持ちの表れです。

「あなた」の住処

出会いたい
出会いたい
頼りない
光の始まる場所
よければ
辿って来て

出典: ゴーストライター/作詞:片岡健太 作曲:黒田隼之介・小川貴之

主人公は辛く苦しんでいる「あなた」を救いたいと考えています。

だからこそ光を発する場所、つまり主人公である自分のもとへ来てほしいのです。

幼さが残る主人公の光は、大人の光よりは随分と弱々しいかもしれません。

それでも、自分が側にいることで少しは安らいでほしいという気持ちがあるのではないでしょうか。

どんな状況でも光でも自分たちがここで待っている、というsumikaからのメッセージかもしれません。

切ない願い

いつの日か私にもその痛みを教えて

出典: ゴーストライター/作詞:片岡健太 作曲:黒田隼之介・小川貴之

最後のフレーズは主人公の願いです。

辛く苦しい「あなた」を包み込んで、その痛みを感じられるような人になりたい…という思いがありました。

家族が落ち込んでいても、主人公はその痛みを分かち合いたいと思っているのでしょう。

タイトルの関連性とは?

ゴーストライターは前述したように代筆を意味しますが、悪い意味でも良い意味でも使われる言葉です。

例えば耳が聞こえないなどの嘘をいって騙すことができてしまいますね。

しかし反対に、そのゴーストライターのおかげで有名になった作家さんもいるのです。

そんなタイトルですが、歌詞の内容との関連性はなんでしょうか。

それは「どん底にいるあなたに代わって私がその気持ちを理解したい」という主人公の願いです。

そんな願いをゴーストライターと掛け合わせた、と解釈できます。

もがく「あなた」を覗く理由とは?