MVは味わい深い和の趣
それではMVをご覧いただきましょう!
Youtubeにアップロードされたのは、ニコニコ動画から1日遅れの10月19日。
こんなところにも「まずはニコニコから」というまふまふのニコニコ愛が垣間見えますね!
まふまふ御用達のクリエーターがMVを制作
イラストを担当したのは、歌い手の天月のCDの特典イラストや、まふまふのアルバムジャケットなども手掛けた茶々ごま。
映像のディレクションはまふまふ、After the Rain、Luzなど、ニコニコ動画発の人気アーティストのMVを数多く制作するMONO-Devoid。
どちらもまふまふの御用達といったところでしょうか。
通じ合った二人…咲き始めた花が意味するものは
映像の内容は日本画タッチで描かれる和の趣を持ったもの。
墨の浮かび上がるような演出がところどころ見られ、なんとも味わい深い印象を受けます。
松の木の背景に、うずくまる少年とそれに背を向ける少女。
最初こそ距離のあった二人ですが、曲が進むにつれ少女が少年を気に掛けるような仕草を見せ始めます。
次第に距離が縮まっていく二人。
少年の手には少女の摘んだ花が。
それに応えるかのようにラストシーンで辺り一面に咲き始めた花は、温もりに触れて高揚する少年の心情を表すかのようです。
「忘れられるぐらいなら嫌われたい」感動の結末が用意された歌詞に迫る
MVも観ていただいたことですし、感情移入の準備もバッチリ整いましたね!
ここからはいよいよ歌詞の内容に迫っていきます。
誕生日を迎えたまふまふが、楽曲を通して伝えたかったメッセージはいかなるものでしょうか。
嫌われたいという主人公の心理は?
笑われないように息をひそめて どこかに消えた黄昏の空
明日は鬼の手の鳴るほうへ 上手に生きていこう
出典: とおせんぼ/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
ここで描かれるのは、人から笑われることを恐れて自分を押し殺す主人公。
でもそうやって残ったものは、誰の気にも留められない虚しさを表したような黄昏の空でした。
例え笑われるようなことがあっても、明日は輪の中に入っていこう。
「その方が誰からも気に留められないよりはずっとマシだ」と言う主人公の姿が描かれています。
もうちょっとボクを嫌って
うんいいよ 強くたたいて
嫌われるより 嫌われ未満が怖い
ボクはここにいるよね ね?
出典: とおせんぼ/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
主人公は自己肯定感が著しく低いようですね。
要するに、自分は人から好かれるような人間ではないと思っているんです。
好かれないのなら、自分の存在を認めてもらうためには「嫌い」だと思ってもらうしかありません。
人は存在を忘れられるのが一番怖いとはよく言います。
例えそれが嫌悪の念であっても、他者との接点を保ちたいと思うものなのでしょうか?
とおせんぼ とおせんぼ
ここからボクはとおせんぼ
溢れてひとり 影踏むばかり
かくれんぼ かくれんぼ
誰も見つけてくれないの?
いないないないない
ボクがいないないなあ
出典: とおせんぼ/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
透明色の雲になるより 嫌われ者の名札をください
擦りむいてわかる ひざの痛みが ボクを数えてくれる
出典: とおせんぼ/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
ここでも「空気のような存在でいるくらいなら、嫌いだと思われたほうがマシだ」という気持ちが歌われます。
人が人を嫌うのは、相手が自分に何か影響を及ぼすからです。
例えそれが良い事でなくても、主人公は自分がそこに居ることに意味を見出したいのですね。