デビュー20年の記念アルバムに収録

全編が英詞の「ONLY YOU」

【安室奈美恵/ONLY YOU】歌詞を和訳して解釈!強くあるのは揺るぎない愛があるが故だった?!の画像

スーパーモンキーズとしてデビューして20年目にあたる2012年。

「ONLY YOU」は、その記念すべき年にリリースされたアルバム『Uncontrolled』の収録曲です。

『Uncontrolled』には「ONLY YOU」を含む3曲が全編英語の歌詞になっています。

2018年に惜しまれながら引退した安室奈美恵

2012年は30代半ばを迎えた彼女がアーティストとして円熟期を迎えた時期に当ります。

翌年の2013年にはavexに新設された自分のレーベルDimension Pointから曲をリリースを開始。

プロデュースされるだけではなく、自分の意見を反映させられる立場になっていました。

全編が英詞の「ONLY YOU」を楽曲に加えたのも彼女の意見があったからでしょう。

この曲に描かれた女の子の一途な愛を安室奈美恵がどのような気持ちで歌ったのか。

歌詞の意味から紐解いていきたいと思います。

スウェーデンのアーティストが書き下ろした楽曲

普遍的な愛の形

『Uncontrolled』の楽曲制作陣は全員が海外のミュージシャン、プロデューサーです。

しかも曲ごとにメンバーが違います。

これは小室哲哉プロデュースを離れてからのパターンです。

「ONLY YOU」を担当したのはDidrik Thott(ディードリック・トート)他の計4人。

全員がスウェーデンのアーティストです。

」など日本のアーティストに楽曲を提供した人もいます。

私たちには馴染みのない顔ぶれですが、意外にもJ-POPを裏で支えている人たちです。

スウェーデンのアーティストたちが作った楽曲を安室奈美恵が歌う。

この曲で歌われているのは普遍的な愛の形だといえるでしょう。

ただならない雰囲気が漂う出だし

二人の微妙な関係

それでは歌詞の意味を見ていきましょう。

和訳は日本語として読みやすいように少し意訳してあります。

I can take the lightning
I’m not frightened by just a little rain
So what if skies aren’t always so blue

出典: ONLY YOU/作詞:Didrik Thott、Christian Fast、Peter Mansson、Sharon Vaughn 作曲:Didrik Thott、Christian Fast、Peter Mansson、Sharon Vaughn

和訳

稲妻だって耐えられる

少しぐらいの雨で怖がったりはしない

空がいつもの様に青くないからって何が悪いの

 

いきなりただならない状況が語られています。

この歌詞で歌われている女の子がどんな立場に置かれているのか。

自分の気持ちを稲妻とか雨とか空に例えているのです。

晴天を彼との良好な関係で言い表しており、いつもそういうわけにはいかない。

二人の間に波風が立ったとしても、「それがどうなの」と言っています。

この言い方から彼女は彼氏と微妙な関係にあると推測されます。

しかも、ここでは彼女は自分の意見をしっかりと口にできる積極的な女の子に思えます。

繰り返される重要なキーワード

私にさわれるのはあなただけ

I can face confusion face defeat and live to fight again
The only thing that can touch me is you

出典: ONLY YOU/作詞:Didrik Thott、Christian Fast、Peter Mansson、Sharon Vaughn 作曲:Didrik Thott、Christian Fast、Peter Mansson、Sharon Vaughn

和訳

混乱して挫折して、また喧嘩するだけでもいい

私にさわれるのはあなただけ

 

理由は分からないけど二人はこれまで喧嘩を繰り返してきたのでしょう。

きっと彼の言葉にとまどって、言い返したらまた喧嘩になるという状況のようです。

続けて、「それでも私にさわれるのはあなただけ」という部分に彼女の愛の強さが伝わってきます。

The only thingは「唯一の存在」という意味で、とても強い気持ちが込められています。

切迫した感じが伝わってくるようです。

この部分を直訳すると「私に触れることが出来る唯一の存在はあなた」となります。

もしかしたら別れ話が持ち上がっているのかもしれません。

この「私にさわれるのはあなただけ」がタイトルのONLY YOU(あなただけ)を表していると思われます。

この言葉に二人の親密な関係が読み取れるでしょう。

そのためか、この後の歌詞にも繰り返し同じフレーズが出てきます。

本音を垣間見せる