仮面をつけていても、目の輝きだけは偽ることができません。
それはきっと君の心の中そのものを投影するような、純粋な輝きなのでしょう。
君の内面からこぼれ出す光と月の光が相まって、更に輝きを増すのかもしれません。
月光は、時々刻々とその位置を変えていきます。
君の瞳に月光が差した瞬間から、ひとつの物語が始まります。
君と僕の違い
僕は傍観者のように見えましたが、実は共に歩んでいるようです。
しかし君と僕は考え方が違いました。
足を止めるか止めないか
初めての事に 戸惑うときもあった
目の前の障害に 躓きそうになった
出典: HOPE/作詞:Mitsu(TRYTONELABO) 作曲:内海孝彰(TRYTONELABO)
僕と君が行動を共にしているような描写です。
アニメのフーリとチュユンに重なりますね。
誰だって未体験のトラブルに巻き込まれれば対処法が分かりません。
慣れない道を歩いていれば、思いがけない段差で転んでしまったり、トラップにはまることもあるかもしれません。
その都度対処法を調べ、人に教えを請い、同じ過ちを繰り返さないように心に決めて成長していきます。
少なくとも僕は、そうしてきたのでしょう。
しかし人によっては「そんな質問をするなんて幼稚だ」「そこでしくじるなんて未熟だ」とあざ笑うかもしれません。
そんな時でも ずっと 前向きに立ち向かう君は
何より 輝いて見える 流星
出典: HOPE/作詞:Mitsu(TRYTONELABO) 作曲:内海孝彰(TRYTONELABO)
君と僕とでは行動パターンが似ても似つかないようですね。
失敗を恐れていちいち立ち止まるのが僕ならば、失敗を恐れず自分を信じて走っていくのが君なのでしょう。
仮面越しにでも君の瞳がずっと輝いているのが分かります。
立ち止まらず進む君を目で追うと、その輝きはまるで流れ星のよう。
なぜそこまで強く輝くのでしょうか。それは「影が濃いほど光が強く見える」という現象ではないかと推測できます。
君が胸の奥に閉じ込めている純粋な心は、押し込めば押し込むほど影に隠れていくはずです。
そうすると心から輝きが遊離していき、全ては瞳へ移っていくのではないでしょうか。
ですから、君が心を隠せば隠すほど、瞳は強く美しく輝くのだといえます。
君と僕と僕たちと
君の声をもっと 響かせたい 夜空に
優しい風が 涙を拭うから
出典: HOPE/作詞:Mitsu(TRYTONELABO) 作曲:内海孝彰(TRYTONELABO)
アニメで仮面を被っているフーリは、非常に歌が上手いという設定です。
今より更に多くの人々に知られる存在にしたいというチュユンの願いが、この歌詞に反映されているようですね。
君の声=心の中と考えれば、今僕の前で君は純真な想いを口に出しているのかもしれません。
決して夜空を濁すことのない君の綺麗な心を、もっと表に出して欲しいと願います。
日頃は押し隠している本心とともに感情が溢れ出してしまったのでしょうか。
例え泣いてしまっても、夜風が全てを無かったことにしてくれます。
ひとりぼっちじゃないよ 暖かく 見守る仲間と
紡がれてゆく 物語
出典: HOPE/作詞:Mitsu(TRYTONELABO) 作曲:内海孝彰(TRYTONELABO)
君が仮面をつけているとき、僕はただただその前向きさに元気をもらっています。
そして君が心の内を夜空に向けて放っているときは、静かに耳を傾けています。
「見守る」ということは、君がどんな立場に置かれてもどんな姿になっても君を信頼し、口出しはしないということでしょう。
しかも、見守っているのは僕だけではないようです。
君の純真さを知っている人々は、君が今細い腕で護っている純真さを一緒に護りたいと感じているのではないでしょうか。
今は見守るだけですが、何かがあればきっと「護る」ことができるのです。
僕と君の2人の物語が、僕たちと君のいくつもの物語へと発展していきます。
僕たちの『HOPE』
この曲のタイトルは『HOPE』。
この意味が見えてきます。