UVERworld【バーレル】とは
5thアルバム「LAST」収録曲
今回ご紹介するのはUVERworldの【バーレル】。
5thアルバム「LAST」の収録曲です。
このシンプルなアルバムタイトルには「最高の一枚」という意味が込められています。
そんな彼らの意気込みが感じられる「LAST」の6曲目に収録されている【バーレル】。
タイトルの意味するもの
【バーレル】は本来は石油などの液体や果実を計量する際に使われ、容積を表す単位としての意味もあります。
この名称の由来は「樽」からきており樽状のものに対しても言い表されていますが、この楽曲では計量される樽の中身に意味があるようです。
タイトルの意味は「嘘の樽」。仮タイトルは「G9」。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/LAST
そう、【バーレル】が意味するのは「嘘の樽」、推し量るべきは現代という樽に詰め込まれた「嘘」なのです。
「嘘の樽」からあふれ出す数々の言葉、そしてその歌詞の意味を考察してきます。
嘘との闘いがはじまる
Go to war
Bunch of crap なんて言って
終止符のゴング
Ready go on カウントダウン
一心に国士無双に手をのばす
ドープなフロウ&E・F・F・E・C・T
バンバン
ノベルティー振りまくりのブロウ
尽きることの無いイメージの every day
出典: バーレル/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞
静かな衝動を表すようなアコースティックギターの奏でる情緒的な旋律のイントロ。
ハードな音圧で切り替わり嘘との闘いに幕が切られるようです。
攻撃性の高い歌詞がソリッドなサウンドにのって胸熱の展開が繰り広げられます。
楽曲の冒頭、闘志に溢れた言葉が並びますが意気揚々と進むのはここまでかもしれません。
「嘘の樽」から蔓延(はびこ)る言葉がその先には待ち受けているのです。
占いの行方は
20XX年 地球がROCKして
上がり過ぎてClockはLockされ
古のクゥトゥルの神話みたく
99%の確率で破滅
意外な展開でこの長い生命線途切れるんだね
78枚のカードが告ぐ
歴史上最後のbirthday
出典: バーレル/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞
歌詞に描かれるのは絶望的なこの世の終わりの予言。
為す術もなく終末へのカウントダウンがはじまっている現代社会を意味しているようです。
突然の終末の予言に簡単に生命線が絶たれてしまうのでしょうか。
“78枚のカード”といえば未来を占うタロットカード。
どうやらここでも占いの行方はよくない方向を示している様子です。
まだまだ現役で奮い立ってんだ
そっちの都合で騒いでんな
ますます その信憑性が無ぇ
Just because I know you are a liar (yeah!) liar (yeah!)
Oh! What a crap!
その占いに 不満全開です
Just because I know you are a liar (yeah!) liar (yeah!)
Oh! What a crap!
でも ちょっとどっか信じちゃってるんだろうけど...
出典: バーレル/作詞:TAKUYA∞ 作曲:TAKUYA∞
自分の意志とは無関係に示される絶望的な未来。
そんな結果を聞きにきたわけでもなく所詮占いは統計学、とは思いつつも占いの結果には不服なのでしょうか。
ではなぜ占いをやろうと思ったのか矛盾があるようにも感じますがこれも樽から出てきた現代の嘘のひとつ。
そう思えばそこまで気にするほどのことでもないような気もします。
しかも英詩の部分は「あなたが嘘つきなのは知っている」という意味。
ですが最後の一文が指し示す通り、強気な中にも若干の不安は見え隠れしているようです。
嘘にまみれた世の中で占いが指し示す未来は本当かどうか、いまの時点では予測できません。
自信のないときこそ、それらしい言葉に流されてしまう人間らしい弱さも表れているのでしょう。