ここは冒頭の歌詞パートに繋がる文章だと考えられます。
何故主人公が動揺しているのか。
それは主人公が見かけた「占い」が原因だといいます。
「占い」にはどのようなことが書かれていたのでしょうか。
そこには2人の関係性に対しての忠告や、相性などについて書かれていたのだと考えられます。
今まで「君」と心が通じ合っていると思っていた主人公。
しかし2人の関係について書かれているその「占い」の結果を見たところ、そこにはマイナスなことが書かれていた。
それに対して動揺を隠せずにいるのでしょう。
君のことばかり
朝日の中シャワーの粒が光る
君のことずっと考えて朝
出典: 星占いと朝/作詞:カネコアヤノ 作曲:カネコアヤノ
このパートでは、そんな「君」との関係のことばかり考えている主人公の姿が描かれています。
「君」とのことを深く考えるあまり、時間が一瞬にして過ぎ去って夜から朝になってしまったようです。
1行目で描かれているのは、朝日が昇ってきた中でシャワーを浴びている主人公。
ここでは太陽に照らされる水の粒の美しく光る様が描かれています。
朝の鮮やかさを感じる表現です。
そして2行目では、「君」について朝まで考えていたことが書かれています。
主人公はその「占い」が原因となって、よりたくさんの時間考えることになったのでしょう。
もしかしたら関係性に悩んでいるのかもしれません。
主人公にとってそれだけ「君」の存在が大切であるということが分かる歌詞パートです。
喧嘩の原因は
眠れない理由
いけしゃあしゃあと眠りについてみたい
喧嘩じゃ眠れないし踊れない
出典: 星占いと朝/作詞:カネコアヤノ 作曲:カネコアヤノ
ここでは朝まで眠れずにいた主人公の心境が綴られているのでしょう。
落ち着かない気持ちでいることがここからも伝わってきます。
主人公は眠りにつけないほどに、今「君」とのことに悩まされているのでしょう。
そして2行目には、その眠れない原因が書かれていると考えられます。
主人公を悩ませているのは、「占い」だけが原因ではないようです。
2人は恐らく喧嘩をしてしまったのでしょう。
そのことも原因となって主人公は眠れずにいるのではないでしょうか。
もしかしたら、「占い」が原因となって喧嘩してしまったのかもしれません。
2人でいる時に2人の関係を占った結果、その結果が原因となって喧嘩になってしまったのではないでしょうか。
主人公が夜の間中考えてしまったのも、それが原因だったのでしょう。
占いなんて信じない
君が僕の夢の祈り
一緒にいるよ 歌うよ
こないだ見た嘘くさい占いなんて嘘だよ
出典: 星占いと朝/作詞:カネコアヤノ 作曲:カネコアヤノ
主人公にとって「君」という存在がどれだけ大切なのかがこのパートでは書かれています。
まず1行目では、「君」が「祈り」であるといっていますがこれはどういう意味なのでしょうか。
これは主人公の「君」への想いには、まるで「祈り」のような切実さが含まれているということだと考えられます。
2行目に書かれているのは主人公の「一緒にいたい」という気持ちの表れでしょう。
そして3行目には喧嘩の原因になったと考えられる「占い」のことを否定してみせています。
些細なことなのに気にしてしまい、喧嘩になったことを申し訳なく思っているのでしょうか。
当時の2人にとっては大きなことだったのでしょう。
冷静さを取り戻したのか、それとも嘘だと言い聞かせたいのか。
もしくはその両方の気持ちが綯い交ぜになった状態だと考えることもできます。
明るい未来
朝日の中シャワーの粒が光る
君のことずっと考えて朝
明るい道 乾いた肌が光る
君とそっとずっと歩きたい道
出典: 星占いと朝/作詞:カネコアヤノ 作曲:カネコアヤノ
ここではシャワーを浴びた後、外を歩く主人公が描かれているのでしょう。
3行目からは、太陽に照らされる肌と道路の情景描写だと考えられます。
眩しいくらいに明るい外を歩いている主人公。
そこからは前述までの歌詞パートにあったモヤモヤとした感じは存在していません。
どこか清々しく、前を向いているような印象だけが残っています。
恐らく2人の関係というのは修復に向かっているのでしょう。
4行目では主人公が「君」のことを想いながら、道を歩いているところが描写されているようです。
このことからも主人公が「君」のことを未だにとても大切にしていることが伝わってきます。
生活の一部を描きながらその心境までもを情景描写に入り込ませるのは、カネコアヤノならではの技術といえるでしょう。
小説のような世界が描かれている「星占いと朝」の歌詞。
「占い」という些細なことで喧嘩に発展してしまうほど、2人はお互いを大切に想っているのでしょう。