デュエット曲の王道「ふたりの大阪」
思い起こせばカラオケが一般に広まり始めたのはいつだろう?
確か、1976年に従妹がやっていたスナックで歌った記憶があります。
そのころは1回100円でした。
今と違って、アーケードゲームのように100円玉を積み上げてその都度払った記憶があるな…。
カラオケはスナックの結構重要な収入源でした。
歌自慢の男性は、スナックのお姉さんとデュエット歌うのが楽しみで結構使ったんじゃないですかね(笑)。
そんな時代から歌い継がれている永遠のヒット曲が「ふたりの大阪」です。
また、カラオケ上位になった秘密も後ほどじっくりとお話しいたしますのでお楽しみに!
「ふたりの大阪」歌詞解説1番
1番歌いだし
(女)頬よせあってあなたと踊る
(男)別れに似合いの新地のクラブ
出典: ふたりの大阪/作詞:吉岡治 作曲:市川昭介
作詞は「天城越え」で有名な「吉岡治」です。
この方の作品は一言でいうと「シンプルにして力強い」でしょう。
「ふたりの大阪」も最初の歌いだし2行ですべてが描かれています。
新地のクラブのホステスが、お客だけど愛し合った男性と別れを惜しむシーン。
物語はここから始まります。
バブル前のお話ですので、夜になると世の男性の大半は繁華街へ繰り出していった頃の物語です。
当時のクラブは、ホステスさんがいます。
いわゆるナイトクラブと呼ばれるタイプのお店です。
お店の中は、バーテンダーがいるカウンターとボックス席に分かれます。
さらにダンスフロアーがあり、生バンドの演奏が入っているわけです。
余談ですが、筆者はナイトクラブ出身のバンドマンでした。
経験からリアルな解説が可能です(笑)!
続けてゆきましょう。
1番展開部分
(女)泣かない約束してたのに
(男)おまえの背中がしのび泣く
出典: ふたりの大阪/作詞:吉岡治 作曲:市川昭介
ホステスとお客。
二人はそういう関係のはず。
男性は単身赴任で大阪に来たのでしょう。
別れがいつかは来ることが最初から分かっていたのに。
“泣かない約束”とはそんな二人の関係を微妙に表現しています。
現在で考えると、非常に男性に都合の良い展開ですが…。
それでも感極まってしのび泣きを隠す女性。
チークダンスではお互いの顔が見えませんが、抱いている背中の動きで感情が伝わってきます。
“しのぶ”という言葉には男性の未練もちょっぴり含まれています。
1番サビ前
(女)残り
(男)わずかな
(男女)この刻(とき)を
出典: ふたりの大阪/作詞:吉岡治 作曲:市川昭介
女性と男性が交互に歌うこの部分は、お互いに別れを再確認するシーンです。
刹那の時をかみしめて、短いこの時を味わおう。
そんな覚悟が見える瞬間です。
1番サビから終わり
(男女)ああ抱きしめて ふたりの大阪
(男女)ラスト・ダンス
出典: ふたりの大阪/作詞:吉岡治 作曲:市川昭介