『愛をくらえ』movie ver.
歌詞
悲しい噂で日が暮れる
揚げ足とりあって笑ってる
誰かの涙も優しさも
どうして影探すの?
出典: 愛をくらえ/作詞:越智志帆 作曲:多保孝一
バイトをしながら役者を目指していた主人公の砧(妻夫木聡)。人生思うようにいかず自堕落な生活へと落ちていきます。
自暴自棄になっている砧のすさんだ心を歌っています。
綺麗に生きようと願うのに
綺麗なだけならば、退屈らしい
毒づけって誰かが叫んでる
味気ない歌なら笑えばいい
出典: 愛をくらえ/作詞:越智志帆 作曲:多保孝一
本当は真っ当な人生を歩みたいのにそうできない。ついには裏社会の非合法な仕事をしなくてはならない状況まで追い込まれる砧。
スマグラー(運び屋)ジョー(長瀬正敏)の元、砧は中国マフィアに殺された暴力団組長の死体を運ぶ仕事を手伝います。
初めての仕事を終えた砧に与えられた次の仕事は、最初の仕事で運んだ暴力団組長を殺した殺し屋の背骨(安藤政信)を暴力団のもとに運ぶ仕事。
ジョーに背骨の見張りを頼まれた砧は、彼に同情してしまい隙をつかれ逃げられてしまいます。
裏社会も悪くないと思い込もうとする砧の開き直りが、”味気ない歌なら笑えばいい”という歌詞から読み取れます。
溢れる愛をくらえ ひるんじゃいないさ
歪んだ世界も まっすぐ生きていく
止まない愛をくらえ 綺麗事だって
無情な世界に 笑われたっていい
今日も冷たい風が吹くだろう
私は心のままに
出典: 愛をくらえ/作詞:越智志帆 作曲:多保孝一
暴力団相手の仕事を失敗して窮地に追い込まれたスマグラー達。その窮地を脱するため、ジョーは砧を背骨の代役として暴力団の元へ行かせます。
代役なんてできない!と怯む砧でしたが、「現実相手に本物の演技を見せてみろ!」というジョーの言葉で背骨の代役を演じる決心をします。
どんなに歪んだ世界でも、心のままにまっすぐ生きたい……そんな砧の心が歌われています。
邪悪な心よ 逝きなさい
あどけない心よ、待ちなさい
雲に覆われて霞んだの?
君が信じた正義、理想も
出典: 愛をくらえ/作詞:越智志帆 作曲:多保孝一
どう生きるか迷っているのは砧だけではありません。
その手で今まで多くの命を奪ってきた殺し屋背骨もまた迷っていました。
このままでいいのか、自分はどう生きるべきなのか。
眩い愛をくらえ 信じてるんだ
捨てたもんじゃない 誇れるはずなんだ
冷めない愛をくらえ 理想論だって
無情な世界に 馬鹿にされたっていい
胸に閉じた その温もりを
無垢な瞳を見せて
出典: 愛をくらえ/作詞:越智志帆 作曲:多保孝一
暴力団の拷問に耐え、最後まで本物の背骨を演じきった砧は、自力で脱出をはかります。
一方、ジョーたちの奮闘もあり危機を脱しますが、背骨は最後に砧への感謝の言葉を残し、ちはるの放った銃弾に倒れます。
一連の抗争が自分が仕掛けたものだったという事実を隠ぺいするため、背骨を亡き者にしたちはる。彼女もまた自分の居場所を作るため、もがいていました。
自分の誇りでもある演技を信じ最後まで演じ通した砧と、最後の言葉が砧への感謝の言葉だった背骨。
”ここは暗いけど真っ暗じゃない”そうつぶやく二人の言葉に希望が感じられます。
溢れる愛をくらえ ひるんじゃいないさ
歪んだ世界も まっすぐ生きていく
止まない愛をくらえ 綺麗事だって
無情な世界に 笑われたっていい
明日の優しい風に願いを
声の果てまで さぁ 歌おう
出典: 愛をくらえ/作詞:越智志帆 作曲:多保孝一
逃げずに現実に立ち向かった砧は、ジョーによって表社会に送り出されます。
本当の居場所に自分の力で戻ってきた砧。
暗闇にいても、自分を信じてまっすぐ生きていたらきっと這い上がれる。そう希望を感じることができます。
最後に
Superflyの歌う『愛をくらえ』を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
世の中がどんなに歪んでいても、誰になんと言われようとも、笑われようとも、自分の信じる道を生きるべき!そんな強いメッセージを感じる曲でしたね。
人生に悩んだ時、前に進む勇気を持ちたい時に聞きたい曲です。