RADWIMPS「実況中継」

RADWIMPS「実況中継」の歌詞が面白い!神様登場?(動画ランキングあり)の画像

2013年にリリースされた「×と〇と罪と」に収録

「実況中継」は、2013年12月11日にリリースされた通算7thアルバム「×と〇と罪と」の2曲目に収録されています。

本作は東日本大震災の後にリリースされたアルバムです。

曲調などもそうですが、新たにウッドベースを楽器として取り入れたり、今までの独創的な楽曲の良さを引き継ぎながらいろいろなことを試している作品です。

独創的な「実況中継」のMV

「実況中継」の独創的なアニメーションで表現されたMVを作ったのは、橋本大佑監督です。

野田洋次郎が監督の学生時代に作った作品を見て依頼したそうですよ。

2014年2月5日にYouTubeで公開されました。

日本画的な絵なので不気味さがより増していますね。

そのインパクトの強さは、「百鬼夜行絵巻」や月岡芳年の「和漢百物語」などを彷彿させます。

「実況中継」の歌詞

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「人生ゲーム」を楽しむ神様と仏様

いよいよ始まりました
引っ張りました お待たせ致しました
騙し騙しで改めまして自己紹介からはじめさせていただきます

まず解説です 
お迎えするのはそう神様です
御歳今年2011歳一切合切のこの世界を作りあげた大先輩
してやったり顔の万々歳 御苦労様です 御馳走様です 

実況は私仏様です

出典: 実況中継/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

まずはこの曲の設定から説明いたしましょう。

曲は神様と仏様が世界を使って人生ゲームをしているのですが、今回そのゲームの舞台となるのが「日本」です。

人生ゲームを遊んでいる時に上からのぞいてみているように、神様もこの世界を上からのぞいている状態です。

この曲は2011年に最初の歌詞だけを描かれているので、神様の年齢が2011歳になっているというわけですね。

実況者が仏様、そしてゲストが神様となります。

神様と仏さまが注目したのは「自殺志願者の男」

おーっと彼は今まさに
首吊ろうと下げた紐を手に
震える手には何やら迷いが
伺えどももう後にゃ引けぬか
そこ3カメさん彼の中に、顔に
寄ってってよもっといって
心拍数で、声もかき消されそうですが
耳すましてみようね

出典: 実況中継/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

「3カメさん」は、テレビ番組などでいろんな角度から撮影するために用意された数台のカメラのうち3番目を担当しているカメラのこと。

まるで、リアルドキュメントを眺める視聴者のようで、人の生き死にさえ他人事のように見ているのが分かります。

そして追い詰められた人間の心の声を描いていきます。

周りから「死んだら負け」とか「死ぬ勇気があるならもっとできる」とか言われても、今追い詰められている人間にとってはただの偽善でしかないという叫びが語られます。

そんな必死な叫びもエンターテイメントとして受け取り、高みの見物している神様と仏様が描かれています。

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匙を投げた神様と仏様

あらあら ほんとヤダヤダ
てんで馬鹿馬鹿
もう駄目だこりゃ
ついに来たのね
ここまで彼らは 100万年の月日
消えることのない汚物
大量の使用済み廃棄物
つまりは大量破壊兵器物

を核も卑しくも
生み続けしたり顔満足げ

出典: 実況中継/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎

人間が100万年という月日を使って生み出してきた害のあるものを見つめ、こんな世界はもう続けていく必要がないと判断します。

そこに住んでいる人間の声には全く耳を傾けず、ただ遠目から批判を繰り返す神様と仏様

僕たちはこんな世界に生まれなくてよかったね。なんて、余裕の表情を見せています。

奇形、奇病 
自らの子と言えども 
忌み嫌うほどの
我が子の壊れよう 
ガラクタのよう 
さぁどこから切り落としてあげよう

出典: 実況中継/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎