女の子の背後から卑劣な男が近づきます。
トレンチコート1枚しか身に着けていないようす。
少女危うし。
ショー真っ最中のレッドがいちはやく男に気づきます。
真のヒーローの出番です。
間一髪のところで女の子の視界をけがさずに済みました。
そして怪しい男を舞台に上げ、全員でメッタ打ちに。
男はズタボロになり退散します。
その後、キレキレのショーは無事終了。
女の子は素敵なヒーローたちに大拍手を贈ります。
舞台でもリアルでもピンチを救ってくれたゴールデンボンジャー。
女の子はもしかしたらファンになったかもしれません。
MVの女の子=「トクサツガガガ」主人公の少女時代
原作「トクサツガガガ」の特撮オタクの主人公。
主人公は少女の頃、女の子らしいものよりも戦隊モノに心ひかれていました。
ところが主人公のママはそれを嫌がります。
「女の子はこういうものが好きなはずよ!」
という性別による思い込みを長年我が子に押し付けてきたのです。
「ガガガガガガガ」MVの少女は、この主人公の昔の姿に重なります。
最初はママを待つ間、やむなく観ていた戦隊ヒーローショー。
しかしゴールデンボンジャーの本気に触れ、戦隊モノに目覚めたかもしれません。
「戦隊モノは一般的に男の子のものだけど、女の子が好きになってもいい」
そんなメッセージがMVに隠されているのかも。
このMVの少女にも、いつか「トクサツガガガ」主人公のような未来が訪れるかも?
ゴールデンボンジャーのやる気再燃の意味
「好きなことに突き進もうよ」という呼びかけ
特撮ヒーローの仕事は、よほど好きでなければ続かないのだとか。
なぜなら被り物の仕事は夏は暑く衣装は重い。
つまり体力&気合が大事なのです。
常に体を鍛えなくてはならず、お客さんの声援が少ない日にも手抜きできません。
何より、気迫や熱意は観客にしっかり伝わってしまうのだそうです。
とくに小さな子供は大人の事情を感覚的に感じ取ります。
屋上のヒーローショーもTVの特撮アニメもそのあたりは同じなのでしょう。
ゴールデンボンジャーはMVで、好きなことに真剣に取り組む喜びを女の子から教わりました。
「やっぱり俺たちはこの仕事が好きだ!」
そんな想いを新たにしたかもしれませんね。
危ないおじさん登場の理由
MVに登場する、トレンチコート1枚の危険人物。
この人もある意味自分の好きなことを追求しようとしています。
ですが犯罪行為は絶対にNG。
つまりゴールデンボンバーはこう言いたかったのではないでしょうか。
「好きなことを楽しむのに制限はない。ただし法律の範囲内で!」
誰かの迷惑にならない範囲でなら、何を愛好しようが個人の自由。
世の中の人がマナーを守った上で、自分の“好き”を究める。
すごく素敵な世界ですね。
「ガガガガガガガ」歌詞から見えるもの
別に迷惑かけてないのに
but! but! but!
ガ!ガ!ガ!
However!!
言えない!
出典: ガガガガガガガ/作詞:鬼龍院 翔 作曲:鬼龍院 翔
ここで判明するタイトルのWミーニング。
「ガガガガガガガ」には“だが(しかし)”という意味もあるのですね。
「自分のマイナー趣味への熱い想いを公言したい…だけどやっぱり無理」
そんな大人年齢ならではの葛藤を表していたのです。
また「ガ」という響きには機械的な荒々しさを感じます。
(「マジンガーZ」など)
「ガ」音を連続することで特撮っぽさを醸し出しているのかも?
趣味仲間を見つける喜び
今日街の中で滅多に居ない仲間を見つけたよ
捨てたもんじゃない世の中だから
また明日を待ってる
出典: ガガガガガガガ/作詞:鬼龍院 翔 作曲:鬼龍院 翔
コアな趣味を持つ人にとって、同志と巡り合うことは無上の喜び。
好きなものについて熱く深く語り合える仲は貴重です。
公言できない趣味の場合、同志を見つけるのはたやすいことではないはず。
しかし「トクサツガガガ」の主人公はオタク仲間に巡り合うことに成功。
今まで一人でこっそり楽しんでいた趣味を誰かと分かち合える。
これほどうれしいことはありません。
趣味仲間と語り合うだけで、明日への活力さえ湧いてくるのです。