「終わり」と「始まり」

the quiet room【パレードは終わりさ】歌詞解釈!終わったのに始まる?楽しみの後に残るものの画像

水が染みていくように心にすっと入り込む、the quiet roomの『パレードは終わりさ』。

爽やかさの中に滲む哀愁が、心地よく耳に馴染みます。

「終わり」という言葉がタイトルにありますが、この曲で歌われているのはむしろ「始まり」。

きっとすべての「終わり」は何かの「始まり」に繋がっているということなのでしょう。

その証拠に、別れの後には必ず新しい出会いが待っています。

楽しい時間が過ぎ去ってしまっても、また次の楽しい時間がやってくる。

それまでは好きな人とのんびり、何もない日常を過ごしていけばいい。

そんな風に考えることができたら、人生は今よりももっと素敵なものになりそうですね。

退屈はいらない

淡い光とパステルカラーが印象的なMVは、この曲の持つ柔らかな雰囲気とよく合っています。

お菓子や紙で作った飾りで散らかった部屋は、パーティの後を連想させますね。

きっとそのパーティにはたくさんの友人が訪れ、大いに盛り上がったことでしょう。

そんな楽しい時間の後は少しだけ寂しくなったりするもの。

しかしthe quiet roomの彼らは、パーティが終わった後も楽しげです。

これからもっと楽しい時間が訪れることを、彼らは知っているのかもしれません。

もしくは、自分たちで楽しみを探しにいこうとしているのかも。

彼らについていけば、退屈など一瞬で吹き飛んでしまいそうですね。

気持ちのままに楽しもう

素敵な出来事がたくさん起こるこの曲の歌詞は、まるでおとぎ話を聞いているかのように胸が高鳴ります。

楽しい気分で街を歩けば、きっともっと楽しいことを見つけられる。

急に思い立って旅に出るような感覚で、この曲の世界観を味わいましょう。

ワクワクを隠しきれない

おはよう カーテン開けて
楽しげな街は 燦燦と
キャラメルポップコーンと
何処かで聴いたマーチングソング
悪くはないかも

出典: パレードは終わりさ/作詞:菊池遼 作曲:菊池遼

目が覚めると、外ではパレードが始まっていた。

そんな素敵な朝から、この曲はスタートします。

太陽の光と、甘いお菓子と、楽しい音楽。

これ以上ないほどに完璧です。

しかし主人公の感想は「悪くはないかも」。

この曲の主人公はあまり素直な性格ではないのかもしれません。

それでも主人公の隠し切れないワクワク感が十分に伝わってくる歌詞ですね。

始まりの瞬間

パレードが通りを抜けて
日々を揺らせば 感嘆を
トランクに仕舞いこんで
ワンダーラスト 渇いた思いが
ああ 煌めきだしたわ

此処には答えはありゃしないだから
さあ さあ 進もう

出典: パレードは終わりさ/作詞:菊池遼 作曲:菊池遼

華やかな行進を見ていたら、じっとしていられない気持ちになった。

そうして主人公はすぐに旅行の準備を始めます。

きっと今の楽しい気分のまま遠くへ行きたいと思ったのでしょう。

この楽しさを連れていけば、旅先で素敵な出会いがあるかもしれない。

そんな考えもあったはずです。

今朝目が覚めるまでは、なんとなく景色が色あせて見えていた。

しかしパレードという非日常的な出来事が、主人公の世界を鮮やかに変えてくれました。

この曲の「パレード」とは、そんな自分を変えるきっかけとなるような出来事を指しているのかもしれません。

輝きを思い出した主人公は、楽しい気分のまま一歩前に踏み出します。

立ち止まって考えていても、答えなんて見つからない。

ここの歌詞主人公の中で何かが始まった瞬間を歌っているのでしょう。

楽しみの後に残るもの

パレードが終わった後は何が残るのでしょう?

夢から覚めても、そこは決して悪い世界ではないはず。

主人公の新たな旅が始まります。

恋に落ちた