M!LK【かすかに、君だった。】歌詞の意味を考察！なぜラブソングが歌えない？泳いだ先に待つのは…

アイデンティティー…つまり「自分が誰か」ということ。

思春期はそれをまだしっかりと確立してないことが多いです。

また、そのことで悩むことも多いことでしょう。

そのことを「かすか」だと表現しているのではないでしょうか。

主人公は自分を無味乾燥な、個性のない人間だと感じているということが歌詞から分かります。

自分にも自信が無い「僕」は「君」のことが好きなのに、アピールすらできない…

「君」をとても魅力的だと思っている主人公は、「君」に近づきたいのではないでしょうか。

同じような日々に飽きてきている「僕」は刺激を常に探しています。

そんな彼が、今夢中なのは「君」という刺激的な存在。

自分と同じくアイデンティティーに悩む「君」が自分に目を留めて欲しいとも祈っています。

受け身で消極的なのも思春期らしいと思いませんか。

主人公の恋はどうなのでしょうか。

主人公は青春を打ち込むことを見つけられずに、日々を過ごしています。

部活動を頑張ったり、教師や親に反抗したり…

そんな思春期にありがちなことをしている周囲に、「僕」は羨ましい気持ちを持っているようです。

自分もそんな風に熱くなれるものが欲しいと願っても、なかなか手ごたえのあるものに巡り合えません。

「僕」は代わりに没頭する対象として「君」を見つけました。

息苦しい日々から抜け出したいと、主人公は必死に「君」を求めます。

少し目を離すといなくなってしまいそうな「君」。

追いかける「僕」は水中を泳ぐように頼りなげ。

でも、「君」に近づきたい、接触したい一心で泳ぎ続けます。

ここまで読み進めてみて、「君」の正体に疑問が湧いたのではないでしょうか。

本当にある人物を指しているのか…？

もし、人間なのであれば「君」は学校の同級生などという身近な存在なのかも。

主人公は打ち込めるものが無い代わりに、「君」への気持ちを燃え上がらせているとも考えられます。

著者は少し斜めの視点からこの「君」の正体を考えてみました。

①「僕」が憧れる、いずれ出会うであろう架空の人物。

②「僕」が没頭することのできるもの。「目標」や「夢」。

①は「学校の同級生」の次に納得できそうな答えです。まだ見ぬ「君」の妄想をしているというわけですね。

恋に恋しているような微笑ましい状態なのかもしれません。

夢中になれるものがないので、恋愛にそれを求めているという事でしょう。

②は抽象的ですが、あながち間違ってはないのでは…と勝手に思いました。

毎日に飽きている主人公には恋愛でなくても、夢中になれる「何か」…恋するようなトキメキが得られる「何か」を求めているのかも。

『かすかに、君だった。』は夢中になれるものがなく、自分のアイデンティティーに悩む少年少女が主人公の曲でした。

彼ら彼女たちが泳いで目指すものは、きっと退屈な日常生活を覆すような楽しいこと。

この曲ではその対象として「君」が登場しますが、それが特定の人物を表しているのかは分かりません。

「夢」や「目標」が欲しいと心の中では思っているのかも？

この記事の解釈は、実際に作詞者が意図したものとは違っている可能性もありますので、ご了承ください。

色んな解釈ができそうな歌詞なので、ご自身でもどんな意味なのか考えてみると面白いかもしれませんね。

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