さあいよいよサビですね。
これまで等身大の自分を表現するのは素晴らしいことだとメッセージを送ってきました。
でも弱さを含めて本当の自分をさらけ出すのは勇気がいるもの。
そこで彼らはここで踊って見せることでみんなを鼓舞しようというのです。
いつも君たちを応援してるよ、と優しくみんなの背中を押してくれます。
何と心強いメッセージでしょうか!
そしてそれぞれの人生にオリジナルの意味があり、自由に存分に人生を謳歌すればいいと続けます。
何もかも間違いじゃないのはなぜ?
きっと何もかも 間違いじゃない
そうさ 独りで泣いた夜さえも
探して 見つけて 掲げた その手は
届くはずなんだ 朝焼けに
出典: Asayake/作詞・作曲:園田健太郎
人生って必ずしも順風満帆じゃない。
時には人知れず枕を濡らす夜を過ごす人もいるでしょう。
それでもこれまで何とか乗り越えてきた過程で得てきたものがあったはず。
それらは決して無駄ではなく、経験という大きな財産になっているはずです。
これまで十人十色の個性の素晴らしさとそれに誇りを持つことの大切さを歌ってきました。
その上で自分らしさを大切に生きていけるのなら、仕事でミスしても批判を受けてもきっと胸を張っていられる。
「何もかも間違いじゃない」というのはこうしたメッセージを届けたかったのではないでしょうか。
明日への希望を胸に
明日はきっと
「明日」って 何かに
縛られたものじゃない
誰もが願うんだ
明日こそ いい日であるように
出典: Asayake/作詞・作曲:園田健太郎
さて2番が始まります。
振り返れば1番はそれぞれのアイデンティティーに最大限の賛辞を送るメッセージでした。
そしてここで登場するのが「明日」という言葉です。
自らの資質やキャラクターを受け入れた先にきっと本当の未来はあるはず。
でも時には失態を犯したり悲しみに囚われて希望が持てなくなる時もあります。
そんな現状を抱えた人に向けてメッセージを送っているようです。
明日とは今日までの負の連鎖に縛られたものじゃない、風向きが変わることもあるはずだと。
変わりたい、だから
煌めくばかりが過去じゃない
悲惨なばかりが未来じゃない
無いものばかりを求めていたって
変わらない ならば探しに行こう
出典: Asayake/作詞・作曲:園田健太郎
では明日に希望が持てなくなってしまう原因は何でしょうか?
直接の原因は今日犯した過ちだったり他者からの批判だったりするのでしょう。
ですが過去の成功にしがみ付き美化し、それに対して明日に希望が持てなくなることに起因するのかもしれません。
そうなると今自分にできることが小さなことに思え、過去の栄光を反芻したり自慢するだけになってしまいます。
明日に希望を持つためには今の行いが最高に有意義だと信じなければ始まりません。
そんな時に、過去の自分から改善できる点を見つけることができれば明日へのモチベーションにすることができます。
ここでは過去の煌めく瞬間にばかりスポットライトを当てるものじゃないと語ります。
そうすることで過去が明日へ繋がるものになるならいいね、というメッセージかもしれませんね。
また、今がどんなに苦しい状況で悲惨な未来しか描けないとしても、辛抱強く活路を探し求めれば何かが見つかる。
それはまるでどん底でも小さな希望の芽を見つけて育てるよう促しているようでもあります。
さて、過去の煌めくような栄光も、どこまでも悲惨に思える未来にしても、現在は「無いもの」ではないでしょうか?
現在は存在しないものを求めても現状を変えることはできず、「朝焼け」に手が届くことはありません。
だからこそ明日への希望は自分の足で歩き、自分の目で見つけ、自分の手で掴み取ろうと呼びかけます。
明日は明日の風が吹く
信じよう 僕らが描く行方を
出典: Asayake/作詞・作曲:園田健太郎
明日への希望を見つける旅に出かける決意をしたのですが、実際にはその行く先は未知といえます。
何か見つかる保証もなければ新たな試練が待っているかもしれません。
それでも尚、それぞれが思い描くような実りある未来になることを信じようと伝えています。
そこに出たとこ勝負の投げやり感を感じさせないのがこの曲のマジックなのかもしれません。
ですが例えばコロンブスはアメリカ大陸があると思ったから旅に出たのでしょうか?
もしかするとこれまでの人類の偉業は自分を信じて一歩踏み出した者によって為されたのかもしれませんね。