『男の火祭り』とは

坂本冬美「男の火祭り」は日本を盛り上げる応援歌!あっぱれ隊とは...!?歌詞の意味・動画も公開!の画像

まず、坂本冬美の歌う『男の火祭り』の発売日など、概要について紹介します。

2013年10月発売のシングル

『男の火祭り』は2013年10月に発売された坂本冬美シングルです。カップリングには『お酒と一緒に』が収録されています。

レコーディングには国際的な活動を続けて注目を集めているプロ和太鼓集団「鼓童」が参加していることもポイントです。

鼓童の力強い和太鼓のビートがこの曲に力強さを与えています。

その当時の坂本冬美は、J-POPに分類されるような曲のリリースが続いていました。

この曲は『紀の川』以来の約5年ぶりの本格演歌だったため、大きな話題を集めることになります。

彼女の本格演歌を心待ちにしていたファンの方も多かったのではないでしょうか。

日本を盛り上げる応援歌

この曲のテーマはずばり「祭」です。イントロから力強い太鼓の音が気分を盛り上げてくれます。

元となっているのは日本三大火祭りの1つである「那智の火祭り」です。

日本一とされる那智の滝の前で炎を持って乱舞する姿からは、命の強さが感じられます。そして、那智の滝は命の源の象徴と言えるでしょう。

和の心や魂が詰まったこの曲は、日本を盛り上げる応援歌となっています。

あっぱれ隊って何?

『男の火祭り』のジャケットに使われている富士山の絵は丸山清人が手がけています。

そのような背景もあり、このCDの発売イベントは丸山清人の描いた絵のある東京都目黒区の銭湯「千代の湯」で行われました。

そのイベントでは「あっぱれ隊」と呼ばれる男たちも登場して場を盛り上げました。

「あっぱれ隊」とはこの曲のサビで繰り返される「あっぱれ」という掛け声から名付けられています。

あなたも「あっぱれ」と一緒に歌って、元気をもらってみてはいかがでしょうか。

歌詞の意味を解説

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次に、日本の応援歌と呼ぶにふさわしい『男の火祭り』の歌詞の意味を解説したいと思います。

感謝感謝の神さま

日本の男は 身を粉にして働いて
山に海に 生きてきた
女は嫁いで 男によりそって
留守を守って くらしてた
一年三百六十五日
感謝感謝の神さまよ
ありがとう ありがとう
大地の恵みを ありがとう

出典: 男の火祭り/作詞:たかたかし 作曲:杉本眞人

日本の男は山や海で狩りや採集を行ったり、田を耕すなど「身を粉にして」働いてきた歴史があります。

他の生き物の命を奪うということは、現代からは想像もつかないほど命がけのことだったことでしょう。

そんな男のもとに女は嫁に行き、その生活に寄り添って暮らしてきました。

女は男がいない間の留守を守るために同じように命がけだったと思います。

「感謝感謝の神さま」とは、そのような生きる営みを続けられることに対する感謝の気持ちのあらわれです。

山や海は人間が生み出したものではありません。それぞれの命によって保たれているのです。

そのような豊かな自然が成り立つのも、「神さま」のおかげだと感じて「ありがとう」と言っています。

男の火祭り

人生浪漫だ 未来(あす)に夢をもちあげて
歌え踊れ 今生きて
日本の伝統(れきし)を 親から子へ孫へ
つなぐ祭りの 心意気
春夏秋冬 季節はめぐる
感謝感謝の 神さまよ
ありがとう ありがとう
今日は男の 火祭りだ

出典: 男の火祭り/作詞:たかたかし 作曲:杉本眞人

「浪漫」とは夢や冒険をすることにあこがれを持つことです。

「人生浪漫」とは生きられることに感謝しながらも、未来に夢を持つことの大切さをあらわしています。

「歌え踊れ」は「祭」の様子をあらわしています。「祭」の本来の役割は感謝・祈りを捧げたり、神さまをまつることです。

それだけではなく、「祭」には明日への活力を養うという役割もあると思います。

感謝をあらわしながらも、自分たちが生きる力が得られる「祭の心意気」は「親から子へ孫へ」つないでいくべき伝統です。

四季折々のさまざまな表情を見せる自然は、人の力が及ばない大きな存在だと思います。

そのような点からも神さまへの感謝を感じるべきではないでしょうか。

この曲の元となっている「那智の火祭り」は火と水の祭りです。水は命の源であり、火は万物の活力の源であるとされています。

それらをテーマとして神さまの再生復活と五穀豊穣を祈願するお祭りなのだそうです。

つまり、「男の火祭り」とは男の再生復活の「祭」ということだと思います。