Ah~こんな気持ちを大切にしてたら
サビの最後「いつまでも一緒だよ」ってとこで泣かなかった
出典: 君の歌をうたう/作詞:TAKESHI 作曲:TAKESHI
彼の書き上げた歌詞のサビには、2行目のフレーズが綴られています。
別れるなんて思ってもいなかったことがわかりますね。
今までそうだったように、これからもずっと一緒にいられると思っていたはず。
しかし彼は疑問を投げかけるでもなく、責めるでもなく、彼女のための歌を歌います。
そして今も、作った時の気持ちとは何も変わっていない、ということも伝わってくるのではないでしょうか。
だからこそ彼は、もう一緒にいられないのに、最後のフレーズでも泣かないでいられたのです。
そこには、日々一緒に過ごしたことへの深い喜びや感謝が込められているのではないでしょうか。
まだ「さようなら」は言えずに…
Tututururu Tututururu 「さようなら」と書き換えたメロディー
Tututururu 歌えずに もう一度もとに戻した
出典: 君の歌をうたう/作詞:TAKESHI 作曲:TAKESHI
彼女と別れた現実を歌おうと、彼は1行目の言葉に歌詞を書き換えてみました。
しかしまだ現実を受け入れられていないのでしょうか、結局歌えなかったのです。
もしかしたら、歌えたら自分の中で何かが吹っ切れると思ったのかもしれません。
歌えなかったということは、まだそれを受け入れられていないということ。
だから彼は、諦めます。歌詞を元に戻すのです。
悲痛な心の叫びが聞こえてくるようではありませんか。
本当は別れたくなかった、でも止めることができなかった。
そんな後悔がこの歌詞からは感じられます。
彼らの別れは、クリスマスを目前にした彼女からのものだった、ということなのでしょう。
君は今どこで何をしているんだろう
リクエストなんてないのに 何度も歌い過ぎて
風邪ぎみの喉はかすれ声 君は寒がっていないかな?
出典: 君の歌をうたう/作詞:TAKESHI 作曲:TAKESHI
この歌を歌うことは自分で始めたこと。
誰に歌って聴かせるわけでもなく、自分自身へ歌ったのかもしれません。
もう声も出なくなるほど、何度も何度も歌ったのが分かります。
クリスマス前の寒い時期に、きっと独り寒い部屋で歌ったのではないでしょうか。
そこには本来聴いているはずの彼女の姿はなかったけれど…。
それでもなお、彼は彼女を心配していますね。
もう自分が彼女の寒さを防いであげることはできないとわかってのことでしょう。
君は今、どこで何をしているんだろう。
ちゃんと食べているかな。ちゃんと笑っているかな。
そんな心配もしているのではないでしょうか。
別れた彼女を諦めきれず気にしている様子からは、彼の深い愛が伝わってくるようです。
君と会わなくなってまるで世界が変わったよう
記憶が季節を待たずに セピアに染まるみたく
色褪せた弦を弾いてみても 響かなくなったギター
出典: 君の歌をうたう/作詞:TAKESHI 作曲:TAKESHI
本来なら記憶というのは、時間の経過とともに濃く、或いは薄れていくもの。
しかし1行目に「待たずに」とあるように、彼はその時間の経過を全く感じていません。
それどころか、彼女がいなくなったことで彼が見えている景色すら色褪せてしまったのです。
徐々に記憶が思い出になっていく過程がないままでは、好きなギターも弾く気になれないのでしょう。
そんな彼の心の在り方を詩的に表現している歌詞だと思います。
まだこの手には君の温もりが残っているよ
Ah~君は別れを優しさとするから
繋いだ手の温もりが残るままでポケットにしまった
出典: 君の歌をうたう/作詞:TAKESHI 作曲:TAKESHI
彼の記憶の中では、彼女の手の温もりも鮮明に思い出されるようです。
最後に繋いだ手の感触を忘れたくなくて、敢えてポケットに手をいれるのです。
そんな気持ちとも受け取ることができるのではないでしょうか。