第10位 ねぇ
思い出はどこに・・・
ねぇ、どのポケットも思い出でいっぱいのその服
出典: ねぇ/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和・中村正人
この思い出がたくさん詰まった服がこの曲のポイント。
「ねぇ、」と、目の前の誰かに声をかけます。
「その服」を着させたり、脱がせたり。
何を伝えたいのでしょう?
だいじょうぶ
最悪の時は もう 過ぎているから
わかるよ 悲しみが
人との 距離も広げる
時間が もし味方なら 早く過ぎて欲しいのに
あのでかい肩にしがみついて
いちばん泣きたい時に いないから
出典: ねぇ/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和・中村正人
どのポケットも 思い出でいっぱいの
その服を もう 脱いでみようよ
どの思い出も あなたの愛と
いっしょだからだいじょうぶ 逝かせてあげなさい
かならず
心から笑える日は やって来るから
出典: ねぇ/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和・中村正人
語りかけている相手は、おそらく大切な人を亡くしたのでしょう。
いつまでも悲しみに暮れる相手に「その服」を亡くなった人になぞらえて語りかけているようです。
着させて、脱がせて…何かに固執しなくても、思い出はあなたの心にあるのだと伝えて、そっと手を差し伸べているかのような歌詞が綴られています。
ありきたりな言葉で無責任に声をかけているのでない。
本人が経験した悲しみを乗り越えてきたからこその言葉が、心にそっと寄り添ってくれる、そんな歌詞です。
第9位 サンキュ
本当に心から感謝「サンキュ」
何も聞かずに つきあってくれてサンキュ
季節外れの花火 水はったバケツ持って
煙に襲われて走りながら
’キレイ’涙目で言うから 笑っちゃったじゃない
・・・来てくれて良かった
出典: サンキュ/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和・中村正人
何も言わずに つきあってくれてサンキュ
煙の匂い残る 公園のブランコで
話のきっかけを探して黙ったら
急に鼻歌 歌うから 笑っちゃったじゃない
・・・いてくれて良かった
出典: サンキュ/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和・中村正人
この日、主人公の女性には何か、つらいことや悲しいことがあったのでしょう。
何も聞かず、何も言わず、ただそばにいてくれる友人の姿があります。
こんな優しさが出来るなんて、つきあってくれてる相手の人は、とても彼女の事を心から大事に思っているのでしょう。
辛くて悲しい気持ちを「誰かに聞いてもらえば楽になる」そういう解決の仕方もあるかもしれません。
だけど、誰にも話したくない時だってありますよね。
そんな気持ちを察して、この友人は、ただ彼女の気持ちに寄り添って、季節外れの花火を楽しんでいる。
相手のモノサシで気持ちを考えることのできる素敵な人ですね。
そして、後半の歌詞で、彼女は失恋したことを口にします。
友人の優しさに触れ、心の整理がついたのでしょう。
心が晴れた女性の、友人への感謝の気持ちが伝わる素敵な歌詞だと思います。