肉フェスでの披露

AbemaTVへの出演をきっかけとした、爆発的な注目を集めることとなった崎山蒼志

まだ高校生になったばかりの彼から披露される楽曲は、凡人には到底届かない才能を見せ付けられます。

今回ご紹介する『爆ぜる透明』

この曲は、2016年の4月に開催された肉フェスでの動画がYouTubeに公開されています。

この動画がきっかけで注目を浴びることとなりました。

2018年の4月に高校生となった崎山蒼志。

つまり、2016年には中学2年生だったことになります。

楽曲のタイトルである『爆ぜる透明』も、もはやその若さにそぐわない才能があふれる表現であると評価されています。

歌詞の意味を解説

崎山蒼志の楽曲の最大の魅力の1つが、その独創的な歌詞の世界観です。

その才能は、この若さでどうしてこんな表現ができるのか、と数多くの音楽ファンをうならせています。

若いのに、はたまた若さゆえの感性なのか。

彼の楽曲の歌詞は、彼にしか見えない世界が歌われているように感じます。

そんな歌詞の意味を、独自に解釈してみました。

歌い出し

明日の今頃には
錆びついた心が
溶けて愛されるってさ

いつかの今の頃には
この白い窓の向こうで
汚れた噓もきれいになって

出典: 爆ぜる透明/作詞:崎山蒼志 作曲:崎山蒼志

『爆ぜる透明』歌詞は、冬の寒いある日を描いたものではないかと私は感じました。

そして、思い浮かんだのは寂しさ孤独といったキーワードです。

この歌で彼は、悲しい現実に飲み込まれそうになる心を、溶けていく雪に例えたのではないでしょうか。

”錆びついた”ことでにぶくなってしまった心。

そんな心が溶けだすためには、温もりが必要なのです。

愛というのは、すなわち温度のこと。

誰かを温めてあげたいという愛情。温かさを感じることで愛されていると思える。

愛とは、そういうものではないでしょうか。

君の汚れたところも
かすんだ雲にぼやかして

出典: 爆ぜる透明/作詞:崎山蒼志 作曲:崎山蒼志

相手が君であれば、醜いところもだめなところも、”ぼやかして”見ないようにすることができる。

汚れた部分があったとしても、愛してしまったその気持ちには勝てないのです。

”むらす意味”

笑う
リンゴみたいな
笑い顔で
むらす意味を

出典: 爆ぜる透明/作詞:崎山蒼志 作曲:崎山蒼志

”リンゴみたいな”笑顔。

頬が高潮して、精一杯笑う表情が思い浮かびます。

”むらす”とは、蓋を開けずにそのまましばらく置いておくことです。

つまり、”笑い顔”で蓋をして、悲しいことやつらいこと、汚れた部分を放置して隠しているのではないでしょうか。

リンゴのような笑顔。その笑顔にもどこか悲しさが浮かぶようです。

心の温度

明日の今頃には
たくさんの笑い顔と
目元の雨が笑う

神様はもういないみたいだ
どこまで行こうかな
君の呪いは解けなさそうだけど

神様はもういないみたいだ
冷え切った目つきで笑う
眼球にこびりつく 涙

出典: 爆ぜる透明/作詞:崎山蒼志 作曲:崎山蒼志

明日には、涙も笑顔に変わる。

つらい今日もいつかの明るい未来につながっている。

そんな希望を込めた歌詞のように私は感じました。

”神様はもういないみたいだ”。

何度も歌われる歌詞からは、どれだけ願っても届かない思いがある、そんな現実を歌う気持ちが感じられます。

解けないままの”君の呪い”を抱えたまま、どこまで進もうか。

これは、これから先進んでいく将来を考えたとき、君の存在を忘れられないということではないでしょうか。

きっとこれからも君を忘れることができない。そんな状態のままだけど、”どこまで行こうかな”。

そんな風に思いをめぐらせているのではないでしょうか。

溶けた心という表現とは真逆に感じられる”冷え切った目つき”という歌詞。

これは、温もりを失ったことを表しているように感じました。

神様がいないことに気づき、届かなかった願い。

温度を失って凍ってしまった心。冷え切った温度で、目に凍りつく涙。

そういった光景が、この歌詞から思い浮かびました。

透明