【Irish Blue/EXILE TAKAHIRO】壮大な歌詞を解釈！Irish Blueって何？

Irishというのはアイルランド人のことを指しています。Blueは青。

アイルランドは国のシンボルである三つ葉のクローバー（シャムロック）や緑豊かな美しい土地柄からエメラルド島と呼ばれています。

国旗にも緑色が使われていますし、サッカーのナショナルチームのユニフォームも緑です。

そのため、私たちが一般的にアイルランドから想起する色は緑。

しかし、この曲のタイトルはIrish Blueという青色が使われています。

そこにこの曲のタイトルや歌詞を紐解くヒントが隠されていそうです。

英語の辞書で意味を調べてみると分かりますがBlueには青という意味以外にも、陰気な、憂鬱なという意味があります。

日本語では青春、青空など比較的明るいニュアンスを持つ傾向がありますが、英語ではblues/ブルース音楽（哀歌）に見られるように暗い雰囲気を持ち合わせています。

アイルランドには聖パトリックという守護聖人がいます。

5世紀頃アイルランドにやって来てキリスト教を布教した人物のこと。

聖パトリックの青とは、アイルランドのシンボルに使われている青色と結びつけられています。

例えば、聖パトリック騎士団の記章にはこの青が使われています。

また、現在ではアイルランドの国章や大統領旗にも聖パトリックの青に金のハープが施されています。

このような考察からIrish Blueというのは哀歌とともに、キリスト教や騎士道といったような意味を包括しているのかもしれません。

GLAYのTAKUROが作詞作曲を提供していることもあり楽曲のサウンドは美しいギターのリフやメロディーが爽やかなロック色を打ち出しています。

そこに壮大な歌詞が込められており、相乗効果で幻想的な雰囲気を醸し出しています。

この歌詞から見て取れるのは、聖パトリックの青で説明したようにブルー（憂鬱な、哀歌）である争いをテーマにしています。

アイルランドの歴史を振り返れば分かると思いますが、アイルランドは北アイルランドと領有権を巡って何度も対立を繰り返してきました。

そういった悲しい歴史がありますが、「僕らが望めば争いに終止符が打たれるだろう」と述べています。

この争いはアイルランドの歴史の一部でありますが、壮大な歌詞には私たちへの教訓やメッセージが含まれているような気がします。

身近な友人や家族との争いも、国同志の争いも根本は同じだからです。

古城の月というのは神秘的ですね。

通常、城にはその土地の領主が居住し、領主を支える侍従や侍女、騎士階級や司教などもいました。

また、城というのは国王の居住地というほかにも要塞や軍事基地という役割もありました。

騎士道というのは愛や勇気、忠誠、礼節などを重んじており、騎士道の士気が感じられる歌詞ですね。

革命広場というフレーズから、1916年に勃発したイースター蜂起を想起させます。

アイルランドが独立に向けて一歩踏み出した瞬間です。

頬にかかる涙は、争いによる悲しみや悲痛な叫びを表しています。

戦争や争いというのは、時代の経過とともに美談や美化されたり、また争いに参加し勝利を収めた人は英雄視されたりします。

しかし、TAKUROがここで「人はずるいから」「時代の悲劇と上手くやれるから」と表現しているのは、どんなことがあっても戦争をしてはいけない。

その意義を私たちに問うているような気がします。

「足の震えよ止まれ」というフレーズからもそれが感じ取れます。

この歌は戦争による悲劇を繰り返さないようにというメッセージが込められています。

世界中が幸せに包まれるように、喜びの声がこだまするように、歌詞に込められた壮大なメッセージが世界中の人々の心に届くまでずっと伝え続けると。

つまり「終わらない旅の続き」をこの楽曲に乗せて私たちに語りかけています。

TAKAHIROの声が、TAKUROの歌詞が一人一人の心に届くまで旅は終わらないと。

アーティストは与えられた天賦の才能を通して伝えたい、または伝えるべきメッセージを表現するため楽器（音）や筆に魂を込めています。

『Irish Blue』はGLAY色が伺えるロックチューンのメロディーやサウンドと壮大な歌詞。

そして爽やかでしっとりと歌い上げるTAKAHIROのハーモニーが心に響きます。