Rihanna【BBHMM】歌詞の意味を和訳付きで徹底解説！金をしつこく欲しがっているのは何故？

もう1つ考察したいのが「BBHMM」の衝撃的なMVです。

このMVが発表される直前には人種差別主義者による黒人教会での虐殺事件が発生しています。

それ以前にも白人警官による黒人射殺事件が乱発していたことは有名です。

一連の事件の背景にはアメリカ国内における白人男性の権威の弱体化があるとされています。

ある統計によるとアメリカの人口比率における白人の割合は2044年までに50%割れを起こすそうです。

かつての権威をふるえなくなることを恐れる白人権威主義者たち。

そこからオルト・ライトという新たな右翼思想が派生したのです。

オルト・ライトはトランプ政権の重要な支持基盤になっているともいわれています。

彼らの多くが唱えるのは増えゆく有色人種に対する危険思想です。

MVでリアーナは悪徳会計士を白人に設定。

一方で襲撃犯であるリアーナ一味は黒人・白人・インド系と多民族国家の写し絵のような設定です。

会計士を殺害した一方、誘拐し虐待を加えた女性は生き残ります。

また数回登場する腐敗した白人警官の存在。

これらの要素から垣間見えるのは現代アメリカの抱える負の側面です。

70年代のブラック・ムービーのような設定からはこのような深い意味を読み取ることもできます。

2016年1月にリリースされたリアーナの8thアルバム「ANTI（アンタイ）」。

当初「BBHMM」はこのアルバムに収録されるはずでした。

しかし「BBHMM」及び「Four Five Seconds」と「American Oxygen」も収録を見送りしています。

3曲に共通するのはカニエ・ウエストがプロデュースしている点です。

様々な憶測が流布されましたが真相は闇の中です。

「ANTI」はリアーナのキャリア史上もっとも内省的なアルバムだといわれています。

先行リリースされた「Work」は客演にドレイクを迎えたエレクトロ路線でした。

アルバム全体を覆うのは既存のヒップホップ・R&Bへのアンチとも取れる内容。

前述した3曲は「ANTI」の空気感から浮いてしまうのが真相かと思われます。

リアーナは「ANTI」において独自のプロモーションを確立します。

配信サービスTIDALにおいて期間限定で全曲無料ダウンロード可能にしたのです。

この無謀ともいえるプロモーションの裏には綿密な計画があったといわれています。

SUMSUNGが約35億円を出資しスポンサーについたのです。

契約では無料ばら撒き期間にもストリーミング再生数に応じTIDALからお金が入ってくることになっています。

リアーナは「ANTI」のリリースによって数週間で本当にレブロンの年棒より稼いでしまったのです。

今回はリアーナの「BBHMM（Bitch Better Have My Money）」を紹介しました。

執拗にお金を要求する歌詞、そして過激なMV。

そこにはリアーナの求める究極の自由な女性像が。

さらに現代アメリカ社会の抱える負の側面が表現されていました。

J-POPの世界ではここまで過激な楽曲は存在しないかもしれません。

刺激に溢れたリアーナの作品は女性の皆様にこそ触れてほしいと思います。

最後にOTOKAKEサイト内から女性の皆様におすすめの記事を紹介します。

テーマはリアーナに負けない強さを持つ女性アーティストです。

映画「アリー/スター誕生」で全世界の涙を誘ったレディー・ガガ。

2011年のヒット曲「Born This Way」はガガの内面を歌い上げた名曲です。

歌詞の解説記事をぜひご覧ください。

こちらの記事では国民的シンガーAIの名曲を解説しています。

タイトルもずばり「自立した女性」。

AIだからこそ歌える力強いメッセージを感じてください。

「高校生ラップ選手権」で見せた数分間のパフォーマンス。

それだけでコアなヒップホップリスナーを虜にしてしまったのがちゃんみなです。

彼女の最強のパンチライン「練馬のビヨンセ」が炸裂する「FXXKER」の解説記事をご覧ください。