『「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの/25歳永遠説』
Juice=Juiceの曲はいつも、見ただけで楽しめるキャッチ―なタイトルが付いています。
両A面シングルの『25歳永遠説』も歌詞の内容が気になるところですが。
今回紹介する曲は『「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」』。
読むのに時間がかかりますが、とてもキャッチ―なタイトルです。
「強い女っていうけど、本当に私ってそうなの?」
と自分に問いかけている歌詞が、自分を探している10代や20代の心にストレートに刺さります。
主人公は、弱さをさらけ出すことができない不器用な女の子。
「いわゆる強い女っていいものなの?」と疑問に思っています。
曲を最後まで聴いてみると、歌詞の中からその答えを見つけ出すことができますよ。
全てを物語るタイトルに釘付け
皆さんは、アイドルにどんなイメージをお持ちですか?
いわゆるアイドルというと、かよわい女の子で誰かに頼って生きていそうなイメージ。
しかしJuice=Juiceは、普通のアイドルとは違ってどこか強さが感じられるアイドルです。
今までも気の強い女の子が主人公になった曲を歌うことが多かったのですが、今回も強い女が主人公。
でも、「ひとりで生きられそう」という言葉には、どうも納得がいかないようです。
MVでも、Juice=Juiceのメンバーが曲を力強く歌い上げています。
ひとりで生きられるとよく言われるけど…。
本当は頼りたいのに弱い部分を見せられない。
そんなちょっぴりシャイなかっこいい系の女性の姿が、激しいダンスと共に映し出されています。
強い女と弱い女との間で揺れる心の葛藤が見事に描かれ、最後には吹っ切れて歩きだします。
歌詞の意味を紐解く
本当はとても乙女なのに強い女のキャラを演じている。
この曲の主人公は、そんな女の子らしい感情を持つ繊細な心の持ち主なのでしょう。
「私って本当に強いの?」
強い女を演じているうちに、自分でも分からなくなってしまったようです。
弱さもあるんだから見てよ
「ひとりで生きられそう」って
それってねえ、褒めているの?
意地っ張る心だって
誰か溶かしてよ
出典: 「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?/作詞:山崎あおい 作曲:山崎あおい
はじまりの口調から、強気で勢いのある雰囲気を感じませんか?
この曲の主人公は、勝ち気で強がりな女の子。
ひとりでも生きられそうと言われてしまうようなしっかりとした一面があります。
いつも相手に何かしてほしいとリクエストしてしまいます。
「本当は弱い心を隠してるんだから、弱気な部分も見てよ!」
と、どんなときでも口調は強め。
ひとりで生きられそうと言われると、誰かに攻撃されたような気がしてしまうのかもしれません。
強がってまた弱い心を隠そうとします。
「本当は強がりたくなんかないのに。」
そうは思いながらも、強い口調で跳ね返してしまうのです。
自分の弱さを見せたいという心のSOSを受け取ってくれる人はいるのでしょうか?
直視できない
あなた無しでは駄目みたいと
涙したドラマのヒロイン
抱かれた右肩か弱さが
眩しすぎて目を逸らしたわ
出典: 「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?/作詞:山崎あおい 作曲:山崎あおい
主人公は、自分とは正反対のストレートに感情を出すタイプを見ていられません。
それは自分のできないことを簡単にやってのける憧れの女の子。
か弱いテレビの中の女の子がうらやましくてたまらなくなってしまうのかもしれません。
「私もあんな風にできたら…。絶対ムリ!」
やっぱり自分にはあんな風にはふるまえない、と我に返ります。
主人公は、人前で絶対に涙を見せないような女の子なのでしょう。
「涙で男を誘うなんて、ズルい!」
相手を非難することで、自分を正当化しようともしてみます。
でもおそらく、この主人公の心の中にはテレビの中の女性のような女の子らしさがあるのでしょう。
純粋に相手の前でそれを表現することはできないけれど。
ヤワな子って…
少しヤワな子ばかり
幸せを手にしてる
お決まりの幕切れよ
アンフェアな世の中ね
出典: 「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?/作詞:山崎あおい 作曲:山崎あおい