歌詞にも潜んでいる『愛燦燦』の魅力。
さらりと読むと聞き手に語り掛けるような歌詞が目に飛び込み、歌い手との距離感を縮めるような雰囲気です。
そこにゆったりした曲調がうまくミックスされ、穏やかで優しい気持ちにさせるナンバーとして昇華してます。
シングル『愛燦燦』の制作背景
もともと『愛燦燦』は「家族愛」や「包容力」をテーマにしたナンバーで、味の素のCM曲として制作されています。
当初歌うのは他の歌手を検討していましたが、歌のイメージに合わずプロデューサーが思い切ってオファーをしたのが美空ひばりでした。
『愛燦燦』を制作した1986年前後と言えば、美空ひばりも歌手活動40年ほどのキャリアがある音楽界でも大御所の存在。
しかも病気療養中とも重なってしまうため、無理な依頼かと思われましたが快く受けています。
タイトルの「燦燦」とは?
タイトルからも読み取れるように『愛燦燦』は、愛を歌った優しいテイストの楽曲。
しかし「燦燦」という部分には、どんな意味合いがあるのか気になるところですね。
「燦燦」とは「光が輝く様子」を言い、太陽や灯りなどの光の差し具合を表現しています。
このため「愛燦燦」は、「光が輝くように、優しく照らす愛」といったイメージが持てます。
『愛燦燦』の歌詞を紐解く
美空ひばりがこの世を去った後も、今なお多くの人が耳にする『愛燦燦』。
そこで『愛燦燦』の歌詞を、ほんの一部ですが抜粋して読み解いていきましょう。
1番フレーズ
雨潸々(さんさん)と この身に落ちて
わずかばかりの運の悪さを 恨んだりして
人は哀しい 哀しいものですね
それでも過去たちは やさしく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね
出典: https://twitter.com/natsumeroiine/status/919656301935804417
1番では、悲しみなどのネガティブな気持ちを「雨」に例えたフレーズで始まります。
どうやら傘をさしていない様子で、同時に自身が何らかの失敗をしたこともうかがえます。
その後に続くのは、語り掛けるような「哀しいものですね」の歌詞。
「こんなことって良くありますよね」と言ったような、共感を求めているような気もします。
しかしそんな失敗も時が過ぎれば思い出になる、といったイメージで「過去たちは優しく睫毛に憩う」と歌っています。
2番フレーズ
風 散々と この身に荒れて
思いどおりにならない夢を 失なくしたりして
人はかよわい かよわいものですね
それでも未来達は 人待ち顔して微笑む
人生って 嬉しいものですね
出典: https://twitter.com/SukinautabotBot/status/923905173075849216
2番は、打って変わって風が吹きすさぶ印象のフレーズ。
思い通りにならないときは、夢を放り投げてしまうこともあると語っています。
そこから続くのは「人はかよわいものですね」の歌詞で、未来の自分から見ると「そんな小さなこと」と言われそうな問題で夢を投げ出すことも多いですよねと表現。
しかし「未来達は人待ち顔して微笑む」というフレーズで、「今やっていることは決して無意味ではない、いい未来が待っている」と言っているようです。
まとめ
美空ひばりがこの世を去って30年ほどが経ちますが、彼女の楽曲は色褪せず多くの人が今でも耳を傾けます。
特に『愛燦燦』は代表曲でもあり、現代人も共感する部分が多いのでたくさんの人々に感動をもたらしています。
心穏やかな気持ちで聴いて、『愛燦燦』の優しい世界にじっくり浸ってみるのもいいですね。
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