Halo at四畳半の紡ぐ曲の世界観
耳に馴染む声で表情豊かに歌い上げるヴォーカルと、透明感のあるギターが共鳴して織りなす世界に、躍動感溢れるリズム帯が息を吹き込む。
色で表すなら淡い青色。1stミニアルバム「APOGEE」のジャケットデザインはまさしく彼らの楽曲のイメージそのものです。
「Halo at四畳半」というバンド名が表す、想像を超えた世界とリアルとの狭間を、見事に体現しているといえます。
一見地味な彼ら
見た目は一見地味な彼らですが、これは楽曲の良さで勝負したい気持ちの表れでしょうか?
彼らの造り出す独特の世界観は、優にそれを可能にするものです。
結成から6年、まだ走り出したばかりの彼らの今後から目が離せません!
ど真ん中ギターロック!リバース・デイを紹介!
Halo at四畳半の1stミニアルバム「APOGEE」の冒頭曲にあたるのが、今回紹介する「リバース・デイ」です。
幻想的なギターのアルペジオから始まり、ときにエモーショナルに高揚するそれはまさにど真ん中のギターロック!
淡々と躍動していたドラムがうって変わって疾走する場面展開の気持ちよさや、2番のBメロで魅せる遊び心満載のベースプレイなど、1曲に見どころが余すとこなく詰め込まれています。
4人の演奏にそれぞれ、ストーリーを感じさせる歌詞を後押しするような、曲の色付けに対する思いが見え隠れします。
この1曲から、彼らの楽曲へ向かう姿勢をしっかりと感じることができるでしょう。
リバース・デイの歌詞の世界に迫る!
リバース・デイとは、日本語で「再誕の日」を意味します。いかにも彼ららしく、幻想的な物語を彷彿とさせるタイトルです。
リバース・デイの歌詞は、いかにも詩的で少し複雑な内容になっています。
複雑な意味を持つ歌詞も、Halo at四畳半の魅力の一つで、彼らの独特の世界観を形作る要素です。
ここからはその少し複雑な歌詞の内容に迫ってみましょう!
夢が叶わないと気付くとき
あらかじめ僕らに与えられたものは
片手で数え切れるほどの希望だけだった
それさえ気づかずに敗れ去った幾つもの
才能が足元で嗚咽を漏らしている
出典: リバース・デイ/作詞:渡井翔太 作曲:渡井翔太
子供の頃は誰しも、叶いそうもない夢も見るものです。
けれど夢を叶えるのは一握りの人間だけで、ほとんどの人が大人になるにつれて諦めてしまうのが現実。
そして叶わないと気付くのも大人になってから。
1番Aメロのこの部分からは、叶うはずなかったんだと嘆く声が聞こえてくるようです。
宇宙へと飛び込んだ少年は
堕落ちていく鳥たちを青い瞳で見つめている
出典: リバース・デイ/作詞:渡井翔太 作曲:渡井翔太
この曲の主人公は、周りの諦めた人達を目の当たりにしながらも、自分の理想へと向けて飛び込んだのでしょう。
そして周りが諦めていくのを寂しく思っている様子も伝わってきます。
辛い過去を乗り越えて歩き出した今日は「リバース・デイ」
何処までも飛べるだろう
その手を離さぬように
見えなくとも聴こえなくとも
向かうべき場所は解るんだ
愛するものが殺されて
願いは遠く叶いやしないとしても
果ての無い空に明日を描いている
リバース・デイ
出典: リバース・デイ/作詞:渡井翔太 作曲:渡井翔太
途方もない状況からでも希望は見いだせる。希望を捨てなければ限界なく進んでいくことができる。
そんなメッセージを感じさせるサビの歌詞です。
きっとこれはこの曲の主人公の誓いなのでしょう。
辛い過去を乗り越えて、また歩き出した今日が「リバース・デイ」だと歌っているようです。