今この記事を見てくださっているあなたへ
SNS世代に警鐘を鳴らす1曲
突然ですが質問です。
皆さんはこの記事をどのデバイスで読んでいますか?
スマホ? PC? それともタブレット?
もしスマホで読んでいるとしたら、あなたは1日のうち何時間くらいスマホを見ていますか?
3時間以上触っているあなたは気を付けてください。
スマホ依存症になっているかもしれません。
今回紹介するDATSの「Mobile」はそんなスマホ依存症のあなたにこそ聴いてほしい1曲。
電子機器を中心に生活を送る現代人のライフスタイルに警鐘を鳴らす歌詞になっています。
あなたの世界は画面の小さな枠の中に収まってしまっていませんか?
この歌詞をみれば、少し画面から目を離して空でも眺めてみようかな、なんて気になるでしょう。
オフラインのつながりはまだありますか?
IoT・AI全盛の時代に生まれて
crack on the light screen
pretending not to see though
obcessed with the face book
stroke with the thumb
出典: Mobile/作詞:Wataru Sugimoto 作曲:Wataru Sugimoto
”光る画面にヒビが入っている
でも見えないふりをする
フェイスブックに夢中だ
親指を動かす”
DATSはこの曲で「SNS世代のリアルな日常」を切り取ったそうです。
今はIoTやAIなどが発達し、どんどんスマホが重要なものとなっています。
コミュニケーションを取る際はもちろん、リサーチするときや暇つぶし。
ゲームや映画・音楽鑑賞なども全部スマホでできる時代です。
しかしその反面、SNS世代といわれる若者はスマホを手放せなくなっています。
その結果、情報操作やポスト・トゥルースなどの言葉が流行し、うその情報に騙されることもあるのです。
DATSは「Mobile」を通して、こうした現状に一石を投じています。
もっと人対人のオフラインのつながりを大切にしようと訴えかけているのです。
画面のヒビについて見えないふりをする
スマホ画面にひびが入っている若者って、とても多くいますね。
でもひびが入っていることに気づかない”ふり”をしています。
そしてSNSを使っている。きっと「いいね!」の数を伸ばすことに命を懸けているような人なのでしょう。
ここでのひびは物理的な意味があると思いますが、ネット上のひび(虚偽)のことも指しています。
自分で情報を吟味できるのならいいのですが、あえて気づかないふりをしているのです。
そうすることによって、楽にいられます。だから気づかないふりをして周りと同調しています。
デバイスの中に溺れてしまうSNS世代の闇
使えば使うほど孤独になるMobileの二面性
spacious blue spreading over and over again
I realized that I locked outside for good
出典: Mobile/作詞:Wataru Sugimoto 作曲:Wataru Sugimoto
”広大な青がどんどん広がっていく
私は外の世界から永遠に断たれてしまったのだと気づく”
この部分の2行はかなり面白いなと感じます。
「広大な青」とはおそらく空、または海を指しているのでしょう。
これはネット社会とは対比的な物象として挙げられています。
自然を引き合いに出しているのですね。
IoT=モノのインターネットは急成長を遂げ、人間は野生を忘れようとしています。
常にネットに気軽に触れられることで利便性は上がりました。
反面、感性をはじめとした人間力はどんどん落ちているのです。
たとえばマイクロソフトを立ち上げたビル・ゲイツは一年のうちネットに触れない期間を設けています。
これによって、ネットリテラシーと人間力とのバランスをとっているのだそうです。
この歌詞は、そのことを端的に言っています。
ネット内にはあらゆる情報があり、SNSを通してさまざまな人と関係を持てます。
しかしスマホばかり見ていると、本質を凝視する機会に恵まれません。
たとえば海の写真より、本物の海を見たほうがいいに決まっています。
視覚からの情報はもちろん、嗅覚や触覚、味覚、聴覚を使って海を感じなければ海を知れない。
磯の匂いを嗅いで、海水に触り、ときには舐めて、潮騒を聴くからこそ「海」を知れるのです。
ここでの海の画像はいわば「フェイク」でしょう。ネット上にはフェイクがたくさん転がっています。
しかしSNS世代はその嘘の情報ばかりに目を向けて、だんだんと世界を狭めているのです。