スピッツ「遥か」とは?
中山美穂と豊川悦司主演のドラマ「Love Story」の主題歌
「Love Story」は豊川悦司が演じる恋愛小説家と中山美穂が演じる担当編集者のラブストーリーで、最終回までずっと高視聴率を記録していました。
そのため、「遥か」を聴くと、そのドラマを思い出すという人も多いようです。
スピッツ「遥か」の動画検索ランキング
不思議な世界観のMV
MVはある女性が目をさますと、枕元にリンゴがあり、そのリンゴをスピッツメンバーが持っている様々なものと交換していく、ループする夢の中のような世界観の物語です。
MVが曲の内容と直接的な関係がないのはスピッツの初期によくあるパターンですが、この曲もそうですね。
あらすじを紹介すると、最初はリンゴをランプと、ランプを小鳥と、小鳥を金色の腕時計と、そして最後は草野さんが連れてきた馬と腕時計を交換するのですが、後から馬はただの切り株で、騙されたことがわかります。
すべて失った女性はまたリンゴを見つけ、メンバーたちがいる部屋にリンゴを投げ込み、投げ込んだ結果リンゴはワープホールに入り、また、眠っている女性の枕元に落ちるのでした。
このMVにもいろんな解釈があると思いますが、私は、リンゴは「愛」、ランプは火をつけるということから「仕事」、小鳥はさえずることからよくしゃべるものということで「評判」、金色の腕時計は「富」、馬は「力」の象徴ではないかと思います。
全てを失っても「愛」は自分の元に帰ってくる、というメッセージではないでしょうか。
他にも注目度のわかるランキングを見てみましょう。
オリコンチャートの最高順位は?
4月から始まったドラマが最終回に向けて盛り上がりを見せた6月期に月間9位をマークしました。
視聴率が毎回20パーセントを超えるようなドラマだったので、その影響が大きかったようですね。
スピッツ「遥か」の歌詞の意味を解釈してみる!
ドラマの主題歌となった曲なので、歌詞の意味も、ドラマの内容との関連性を指摘しつつ解釈するのも面白いとは思いますが、今回は主題歌となったドラマの内容はあえてスルーして、純粋に歌詞だけからその解釈を考えていきたいと思います。
「流されたり逆らったり」しながら生きる日常
夏の色に憧れてた
フツウの毎日
流されたり 逆らったり
続く細い道
君と巡り合って
もう一度 サナギになった
嘘と本当の狭間で
消えかけた僕が
出典: 遥か/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗
誰かの意見に「流されたり」、「逆らったり」の繰り返しの細々と続く日常の中で、本音と建前の板挟みになってストレスで押しつぶされそうになっていた主人公の「僕」。
そんな「僕」が「君」という大切な人と出会ってリセットされたと言っているのがここの歌詞です。
サナギは成虫になる前の状態のことですよね。
「僕」はもう大人で、虫なら成虫になってしまっているはずですが、蝶々がサナギに戻るようなありえないことが起きたのです。
つまり、一度形成されてしまうとなかなか戻らないはずの心がもう一度少年のころの心に戻ったかのようにまっさらになったのですね。
ストレスから、自分の意思すら見失っていた主人公にとってそれはとても奇跡的なことだったのでしょう。
そんな出会いを経験したことが、皆さんはありますか?