ヒットソングのタイトル
山根康弘の大ヒットソング「Get Along Together」。
1990年の発表以来、カラオケや結婚式シーンで愛される名曲です。
今回は、この曲について歌詞の意味、込められた思いを考察してみます。
プロポーズソング
「Get Along Together」は淋しい思いをさせた恋人へのプロポーズソングです。
山根康弘は、結婚する友人のために書きあげたというこの曲で数々の賞を受賞し紅白歌合戦にも出場しています。
アーティストによるカバーはもちろん、一般のカラオケソングとしても人気のこの曲。
バラードにのせた愛する人への想いが、多くの人の心に響きます。
タイトルは日本語に直訳すると、「仲良くやっていく」というような意味。
出会いから、関係の構築を経てそれをこれからも維持していきたい。
そんな真摯な男性の決意に胸が熱くなる名曲です。
遠距離恋愛を経て
想えばただ傷つけ
泣かせた夜もあったね
こんな僕ではあるけれど
誰より君を愛している
深夜の君の電話
さみしい声を聞けば
二人遠く離れている
距離がやけに悔しかった
出典: Get Along Together/作詞:山根康弘 作曲:山根康弘
どうしようもなくて
遠距離恋愛の愛を紡ぐツールは電話やメール。
今ならラインがそこに加わるでしょうか。
どんなに便利なツールが存在しようとも、二人の生活する距離が離れているという事実。
そのことは、二人の心を切なくします。
女性は言葉や距離、そんな「今」目の前にあるもので愛を感じる性。
距離や忙しさに阻まれた状況に耐えられなくなりその想いを主人公にぶつけることもあったでしょう。
どうにもならぬ状況に、女性は男性よりも不安になりやすいものです。
目の前の仕事と、彼女の想いに挟まれた主人公の男性。
彼女のことは大切だけど、どうすることも出来ないという事実が相手への刃となることもあります。
心の底から愛しあっていてもすれ違う二人。
もし距離が近ければ直ぐに解決できるのに、そんな思いが彼女に涙を流させてしまいます。
電話に距離を感じて
電話があれば、いつでもすぐに思う相手とつながることができます。
携帯電話が普及した今は、さらに便利に相手をつかまえることが出来るように感じるでしょう。
その一方で、簡単に繋がれる相手に簡単に会えないもどかしさを感じることもあります。
息遣いやその感情まで感じているのに手で触れることができないという悲しさ。
寄り添っていても、抱きしめることができない寂しさ。
そのことは余計に二人の距離を意識させます。
もし、すぐに会える距離にいたならば、こんなに切ない思いはなかったはず。
そんな思いが二人を一層深い悲しみに誘います。
だから決めた
もう二度と放さない君の瞳
僕は君をずっと守ってゆく
同じ時間の中 同じ道を歩き
想い出刻みこんで...
出典: Get Along Together/作詞:山根康弘 作曲:山根康弘
淋しい時間、悲しみの涙を経て男性は一つの決心をします。
ここから始まる二人の物語はどんなものなのでしょうか。
最良の方法を
愛しあっているけれど距離に阻まれている二人。
そんな二人が幸せに生きるためにはどうすればよいのか。
主人公は想いを巡らせたでしょう。
少女の頃から、女性は「結婚」を思い描き、恋愛の向こうには「結婚」を意識しています。
愛する人がいて一緒にいたいと思うなら「結婚」はすぐに思い浮かぶもの。
その一方で男性は少し意識が違うかもしれません。
好きとか、一緒にいたいという感情だけでなく、結婚という言葉には責任が伴います。
「結婚」によって彼女がそして自分が本当に幸せになれる。
そう確信しなければなかなか決心がつきません。
離れている長い時間を経て、主人公はようやく「確信」を手にします。