鈴木みのりのセカンドシングル、「Crosswalk」が胸に刺さる
鈴木みのりが歌う、「Crosswalk」のMVがYou tubeで公開されています。
「Crosswalk」は2016年にTV 東京で放映されたアニメ「あまんちゅ!」の続編、「あまんちゅ!~あどばんす~」のオープニングテーマとなっています。
鈴木みのりといえば、声優をメインに歌手もこなす才能溢れる若手です。
その柔らかく可愛らしい声はアニメの女の子役よりもむしろ、歌手として発揮されるのかもしれません。
今回の「Crosswalk」でも鮮烈なその魅力は生かされ、その魅力を余すところなく伝える楽曲となっています。
2作目は心温まるバラード
ピアノの弾き語りで始まる穏やかな曲調は、海を舞台にしたアニメのストーリーを思い浮かばせます。
波静かな海が目に飛び込んでくるかのような、そんな透き通ったイメージで進むのです。
そして添えられる歌詞は高校生の胸の内をしっとりと伝えるもの。
それでいて聴くものにダイレクトに染み渡る、真っ直ぐな内容となっています。
どこにでもある、でもかけがえのない1度きりの高校生活。
そんなアニメにぴったりの鈴木みのりの「Crosswalk」。
このセカンドシングルは、喜びにも不安にも揺れるあの蒼き時を思い起こさせる、甘酸っぱく切なげなバラードに仕上がっています。
格段にアップした鈴木みのりの歌唱力
曲を聴いてまず驚かされたのが、歌手・鈴木みのりのレベルアップです。
デビューシングル「FEELING AROUND」に比べて、歌唱力と表現力が格段にあがっているのです。
しっとりとした唄い出しからその上達ぶりは存分に発揮されます。
抑えた声量なのに「どうして君じゃないとだめなんだろう」と問いかける冒頭を、情感深いものにしています。
そしてサビに向かってアップテンポとなっていく場面では、一転して透明感のある歌声が伸びやかに広がります。
ピアノ以外の楽器も加わる演奏とともに一気に、曲をクライマックスへと引きつれるのです。
作詞作曲は数々のアニメOP曲を手掛けた名コンビ
「Crosswalk」の作詞作曲を担当したのは、坂本真綾と北川勝利。
数多くアニメ作品のオープニングやエンディンク曲を手掛けてきた名コンビです。
この曲でもそのコラボは格別な曲の仕上がりを見せます。
気持ちの揺れ動きをストレートに綴った坂本真綾の詩を、北川勝利が切なげなメロディで演出するのです。
その素朴だけど心に沁みる楽曲が、声優・鈴木みのりをひとりの歌手へと変貌させたのでしょうか。
言葉をひとつひとつ噛みしめるよう、鈴木みのりていねいに言葉を紡ぎます。
このまれにみるこの才能は、坂本真綾×北川勝利とのコラボレーションで開花しました。
穏やかで心温まるこの「Crosswalk」は、2作目にして鈴木みのりの代表曲となったといえるでしょう。
歌詞の世界観は蒼き日々の記憶
話したかったことたくさんあったのに 顔見ると忘れちゃう
放課後迎えに来てくれるのが嬉しくて
どうして君じゃなきゃだめなのかな
説明はできないの
太陽や水が必要なのと似てる気がする
日が短くなってきたね
もうちょっと一緒にいたいのに
明日もあさっても この先もずっと こうやって君と帰りたい
どんな天気でも どんな気分でも
またねと君が手を振るとき
いい日だったと思えるから
出典: Crosswalk/作詞:坂本真綾 作曲:北川勝利
坂本真綾が担当した歌詞は、放課後に「君」が迎えに来てくれるところから始まります。
そしてそれがずっと変わらなければいい。毎日がこうだったらいい。
そう永遠を望む高校生の心境を語っていきます。
好きになった人との嬉しい日々が、いつまでも続けばいいのにと思うのは誰でも同じですよね。
自分も強くなりたい でも変わらぬ自分でもいたい
私にはないものばかり持っていて 羨ましいときもある
誰とでもすぐ仲良くなれるところとか
やってみたいことや行きたいところが同じとは限らない
ひとりでも飛び込んでいけるように 強くならなきゃ
追い越したり 追いかけたり
そうやって遠くまで来ていた
知らなかったことや 苦手だったこと ひとつずつ箱を開けていく
いくつになっても どこまで行っても
君が好きだと言ってくれた私のままでいたい
出典: Crosswalk/作詞:坂本真綾 作曲:北川勝利
だけど永遠なんてありえない。君は私と同じではないし、やりたいことだって違うんだ。
そう歌詞は続き、彼を羨むばかりではいけない、私も強くならなきゃ。
と坂本真綾は詩の中で語ります。
そしてそうやって日々を過ごしていっても、強くなれたとしても、変化しないほうがよいこともある。
「君が好きだといってくれた私」だけは、変わらないでいたいのだと訴えるのです。