「傘拍子」はどんな楽曲?
癒されるサウンドと美しい英語
2006年12月6日に発売されたRADWIMPSのアルバム「RADWIMPS 4 〜おかずのごはん〜」。
長期交際していた女性との関わりが色濃く表現されたアルバムです。
数ある名曲の中でも雰囲気がガラッと変わるのが、今回ご紹介する「傘拍子」。
サウンドにこだわったこの楽曲は、とても聴き心地が良くて癒されます。
全て英語の歌詞ですが、どんな愛が歌われているのでしょうか?
和訳して内容を解釈していきます。
タイトルの読み方は?
雨とリズムを掛け合わせている
雨の日にさす「傘」と、音楽用語でリズムを表す「拍子」。
この2つの言葉をくっつけたタイトルにはどんな意味があるのでしょうか?
読み方は「傘拍子(さんびょうし)」なのだとか。
この楽曲のリズムは「三拍子」。
「三」の部分を「傘」に置き換えています。
というのも、「傘拍子」は雨にちなんだ楽曲です。
RADWIMPSらしい言葉遊びですね。
それでは早速、歌詞の解釈へと移りましょう。
悲しみに胸が痛む
雨といえばどんなイメージがありますか?
この楽曲での雨は、憂鬱な心模様の象徴です。
まずは、主人公がどんな胸の痛みを負っているのか見ていきましょう。
なぜ雨の時に歌うのか?
I wish that I could only sing this in the rain
Cuz I know for sure that this'll make me cry again
I never imagined that this song was about a pain
But I'll try my best and I shall make it to the end
出典: 傘拍子/作詞:野田 洋次郎 作曲:野田 洋次郎
“この歌が雨の時だけに歌われることを願ってる
なぜなら、また泣いてしまうことが分かっているから
この歌が痛みに繋がるなんて思ってもみなかった
でも精一杯最後まで歌ってみるよ”
雨の時に歌いたいと願う理由。
それは、傘をさしていれば涙を隠すことができるからではないでしょうか?
そしてもともと「傘拍子」は悲しみをテーマにした楽曲ではなかったようです。
でも、今は痛みを伴う楽曲になってしまった。
なぜでしょうか?
読み進めていきましょう。
君との関係に亀裂が入った
I wish that I could sing a song that you'll be touched
For that I guess vocabularies I have isn't as much
But I hope you'll feel something no matter if it's a stitch
I know you hate sympathy but please give me an inch
出典: 傘拍子/作詞:野田 洋次郎 作曲:野田 洋次郎
“君を感動させる歌を歌えたらいいな
僕にはそれを叶えるだけの言葉が足りないけど
でもほんの少しでいいから 君が何かを感じ取ってくれると祈ってる
君が同情を嫌うのは分かってる
だけどほんの少しでもいいから僕に意識を向けてほしい”
君とは、冒頭でご紹介した長期交際していた彼女のことでしょう。
アルバム制作の時期に彼女との仲がこじれてしまい、様々な愛の楽曲が生まれました。
この「傘拍子」もその一つです。
君との関係性に亀裂が入り、湧き上がる気持ちを歌にしているのだと思います。
弱音を吐けば「同情を得ようとしている」と君に思われてしまう。
そして、君の真っすぐな性格は、このようなアプローチを嫌がることも分かっている。
分かったうえで、どうしても伝えたくて歌っているのでしょう。
君への深い愛に悶える
深い悲しみに沈み切った主人公は思考を巡らせ、とある願望を抱きます。
内容は非現実的なものばかり。
それくらい思い詰めていることが分かる、痛烈な表現をご覧ください。