【Let It Be】はどんな曲?

The Beatles最後のシングル曲

【Let It Be】は1970年3月にシングルとして発表された、The Beatles最後のシングルです。

その翌月ポール・マッカートニーの脱退により、The Beatlesは解散となりました。

解散後に発表された同名のアルバム「Let It Be」にも収録されています。

The Beatlesの状況とリンクする歌詞

この曲の作詞作曲は、ポール・マッカートニーとジョン・レノンの共同名義になっています。

しかし、The Beatlesの曲はどちらか1人が作っている場合でも、共同名義で発表されていました。

結成当初から、ジョンとポールのどちらか一方が単独で作った曲であっても「レノン=マッカートニー」または「マッカートニー=レノン」と連名にする約束が取り交わされていた。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/レット・イット・ビー_(曲)

この曲も実際はポールが1人で作詞作曲をしています。

制作期間は、ちょうどメンバー同士の関係がギクシャクしている時期でした。

既に脱退を考えていたポールの気持ちと、末期だったThe Beatlesの状況が歌詞にも表れています。

当時のポールの気持ちも重ねながら、歌詞を見ていきましょう。

聖母マリアの言葉

When I find myself in times of trouble
Mother Mary comes to me
Speaking words of wisdom
Let it be
And in my hour of darkness
She is standing right in front of me
Speaking words of wisdom
Let it be

出典: Let It Be/作詞:Lennon&McCartneye 作曲:Lennon&McCartneye

【訳】

僕が苦しんでいるとき

聖母マリアが僕の前に現れて

賢明な教えを授けてくれた

「あるがままに」と

僕が暗闇の中にいるとき

聖母マリアは僕の正面に立って

賢明な教えを授けてくれた

「あるがままに」と

支えとなる言葉

苦しい状況でもがいている時に聖母マリアが現れて、ある言葉を授けてくれます。

それが、タイトルでもある「Let It Be」という言葉でした。

「賢明な教え」には、慣用句として格言や名言という意味もあります。

聖母マリアから与えられたのは、苦しみの中で心の支えとなる格言だったのです。

ポールの苦しみ

この曲で苦しんでいる「僕」をポール本人として考えてみます。

彼の苦しみとは、メンバー同士が上手くいかなくなっていたThe Beatlesに関するものだったのでしょう。

苦しい状況で先が見えないように感じていたポールは、これからどうしようかと色々悩んでいたはずです。

そんな彼を救ったのが、「あるがままに」という言葉でした。

流れに身を任せる

Let it be, let it be
Let it be, let it be
Whisper words of wisdom
Let it be

出典: Let It Be/作詞:Lennon&McCartneye 作曲:Lennon&McCartneye