BURN/THE YELLOW MONKEY
THE YELLOW MONKEY最大のヒット曲!
突然ですが、THE YELLOW MONKEYといえばどの楽曲が思い浮かびますか?
インパクトの強い楽曲が多数あるため、たくさんの楽曲が挙げられるでしょう。
そんな名曲揃いの中で最もヒットした楽曲が、今回ご紹介する「BURN」なのです。
「BURN」は今から21年前の1997年にリリースされました。
こちらのカップリングには前作「LOVE LOVE SHOW」の英語バージョンも収録されています。
この英語バージョンの歌詞もこの「BURN」にのみ記載されているので、今は亡き8センチシングルですがファンにとっては必須アイテムとなっていますよ。
様々なイメージが絡み合って生まれた作品
THE YELLOW MONKEYには“愛する君”としての女性ではなく、個人としての“女性”が登場する楽曲が存在しています。
今回の「BURN」は“傷つきながらも、前へ進んでいく”という強い印象を与える女性をイメージして製作された楽曲です。
ラテン調ということも意識しているのですが、“東北”も重要なポイントなのです。
「BURN」といえば、部分的に歌詞通りに聞こえない独特な歌唱法も印象的ですよね。
その歌唱法、歌い回しも“東北”を意識したという点を反映しているのです。
それは“東北”というより“民謡”といったほうがよりわかりやすいかもしれません。
PVも東北である山形で撮影されており、さらには「帰ってきたウルトラマン」のイメージまで加えられていますが全てが合わさるとセクシーとなる不思議。
ドラマ「職員室」主題歌
強い女性は美しい
「BURN」は1997年、TBS系で放送されたドラマ「職員室」の主題歌となった楽曲でもあります。
主人公は浅野温子扮する矢崎葉子。
心に傷を負ってしまったため、長距離トラックのドライバーへと転職した元教師が教育現場で再び活躍する物語です。
感情を読み取ることが難しいクールな彼女が様々な問題へと立ち向かっていく様子は美しく、「BURN」に登場する女性の強さそのもの。
1人の女性の生きる道
傷を負った、女性の姿
赤く燃える孤独な道を
誰のものでもない 髪をなびかせ
道の先には蜃気楼
あの日を殺したくて閉じたパンドラ
出典: BURN/作詞:吉井和哉 作曲:吉井和哉
人は傷つきながら生きています。
そんな中で1人で歩んでいくと決意した女性の姿が見えます。
“髪をなびかせ”という歌詞は、この楽曲の主人公が女性であるということを明確にしたかったのかもしれません。
あえて“誰のものでもない”と付けられていますが、その長い髪は誰のものでもなく彼女のものでしかありません。
誰かのために伸ばした髪、誰かが撫でる髪、長い髪にはそういったイメージがあるのかもしれませんね。
やはり男性にとって“長い髪”とは女性の象徴なのでしょう。
まあ、この頃アニーことドラムの菊地英二も長い髪でしたが…
情熱的な冷血さ
燃え盛る炎に蜃気楼、その光景は情熱的な赤を連想させ熱も感じさせます。
しかし、彼女の選んだこの道はまだまだ先も見えず何が待ち構えているかもわかりません。
“あの日”に彼女を後押しするほどの、忘れてしまいたい“何か”があったということが見受けられますね。
命のあるもの以外に“殺す”という言葉はあまり使われませんが、日にち・時間対して“殺す”という言葉が使われています。
より決定的な出来事と強調するため、“忘れる”や“消し去る”よりも“殺す”という表現が相応しいと考えたのでしょう。
冷血さを感じさせるのですが、その熱を感じる炎はそのまま。
パンドラとは人物の名前ですが、ここは“閉じた”となっているのでパンドラの箱のことではないでしょうか。
弱さも感じさせる彼女の決意
悲しい気持ちないわけじゃない
遠い昔に無くしてきたの
出典: BURN/作詞:吉井和哉 作曲:吉井和哉