気がつくと 話していた あなたはいつも夢のこと
いつからか その強い願い 私の夢にもなった
あぁ握りしめた手から この気持ちのすべてが
あなたに伝わったらいいのに
出典: Lovin' U/作詞:Satomi 作曲:大賀・伊橋成哉・渡辺拓也
彼が一生懸命話してくれる、叶えたい夢のこと。
愛している人には、常に笑顔でいてほしいものですよね。
そんな彼が楽しそうに話す夢を応援したくなるのは、当然のことかもしれません。
ずっとそばにいて欲しいという気持ちはあるけれど、もし自分が足かせになっていると気づいてしまったら・・・?
自分の気持ちと彼の夢を天秤にかけるなんて、辛すぎる作業です。
そして、女の子は彼の夢を選ぶことにしたのです。
だからこそせめて「この気持ちのすべてがあなたに伝わったらいいのに」と考えるのでしょう。
なんかもう、つい、”大丈夫だよ、きっと伝わっているよ!”と言いたくなっちゃいます。(泣)
女の子の決意
歌詞には全編で、女の子の切なさが描かれていますが、女の子の強い気持ちも伝わってきます。
「こんなに好きだけど 決めたんだね」
「淋しいと 泣きながら すがることなんて したくない」
このフレーズはいずれも3回繰り返されます。
「決めたんだ」「すがらない」それを何度も繰り返すことで、自分の決意も確認しているかのようです。
そして、自分だって彼から自立して、強くなろうと思っているのです。
彼がキラキラとして進む姿は、女の子が望む姿でもあり、彼の夢は女の子の夢にもなっていたのです。
夢を追う彼と別れることは、ベストな選択だったと後悔もしていません。
相手を本当の意味で想うことって・・・?
束縛を手放すことの大切さ
この楽曲は、やはり全編が女子目線ということもあり、女性なら少なからず”わかる!”と思える箇所があるのではないでしょうか。
歌詞を通じて、相手を本当の意味で想うことってどういうことなのだろうかと改めて考えさせられます。
好きだからこそ、相手を束縛したくなってしまうこともあるかもしれません。
優しい彼なら、それを苦笑いしながらも受け入れてくれることでしょう。
でも、それが本当の意味で彼を大切に想うことになるのでしょうか。
彼が好きになってくれた”私自身”はそんな存在だったっけ・・・?
もう一度、自分自身を振り返ってみるのもいいかもしれませんね。
”別れなきゃ守れないもの”
笑顔で走り出すその背中
潤んだ その瞳に 今きづいた
好きだけど 別れなきゃ 守れない モノもある
笑顔で 走り出した その背中に
抱きついて 探してる あなたにいま似合う 一言を・・・
出典: Lovin' U/作詞:Satomi 作曲:大賀・伊橋成哉・渡辺拓也
彼の潤んだ瞳を見ていると、彼自身の胸の痛みも伝わって来るようです。
けれど、背中を押してあげてみたら彼は「笑顔で」走り出そうとしている・・・。
ああ、ずっと彼は走り出したかったんだなと、切なさと共に罪悪感も入り混じるのかもしれません。
そんな今にもここから立ち去ろうとしている彼の背中に、今の自分からの精一杯の一言を女の子は探しています。
それがきっとタイトルの『Lovin' U』なのでしょう。
今も彼を愛しているからこそ、相手が望む場所へ解き放ってあげる。
これ以上はないくらいの、相手を思いやれる最上級の愛情といえるでしょう。
とっても切なくて、苦しかった天秤に違いないけれど、きっとこの女の子は将来すごくイイ女になるんだろうな・・・と同性ながら思わず考えてしまいました。
サムライブルーに重ねて
手越祐也はかつてはサッカー少年
先日のワールドカップ、ロシア大会はすっかりTVの前に釘付けになった方も多かったのでは・・・?
メンバーが決定したばかりの頃は、色々揶揄されたりもしましたが、蓋を開けてみればこれ以上ない最高のメンバーだと各メディアも絶賛していました。
日本のファンみんなを熱狂させてくれた選手のみなさんに感謝ですね!
ところで、この楽曲を歌う手越祐也はサッカー好きでも知られています。
小さい頃から地元のクラブチームや学校の部活動でもサッカーをしていたといいます。
そんな彼が歌う曲なので、歌詞の「走り出す」という言葉に、ピッチで走るサッカー選手を想像する人も多いのではないでしょうか。
自分の彼が、みんなに期待されるサッカー選手になったらどんな気持ちでしょう。
世界で活躍してほしいと思うでしょうし、行けるところまで行ってほしいと思うものでしょうね。
でも、そんな彼が「挑戦」のため走り出すためには、自分と別れなければならない…そんな状況です。
本当に切ないですね。
夢を追うということ、夢を実現するということは、本当に素晴らしいことですが、そこに至るまでには、たくさんの別れ、涙も経験することになるのでしょう。
もしかすると、TV画面で見ていた選手の人生の向こう側にはこんな切ないドラマが隠されている人もいたのかもしれませんね・・・。