サニーデイ・サービス【青春狂走曲】歌詞の意味を解釈！誰に問いかけた言葉？青春が巻き起こす感情に迫る

クライマックスの歌詞になります。

ご覧のように鮮やかなリフレインです。

繰り返しになりますが記憶を再生するように改めて見ていきましょう。

僕というモラトリアム固有の「どっちでもない」状態は曲の最後まで解決しません。

翻って青春の日々を眺めて、皆さんはどのような思いを抱くでしょうか。

大人として成長できて人生を確実に幸福の方向へ切り拓けたという人もいるでしょう。

案外、まだ解決できない問題でもやもやしているなと身に沁み入るように感じる人もいるはずです。

日本社会といえば1995年から経済成長が止まったままになります。

暮らしが好転するという見通しを持つ人が諸外国と比べると著しく少ないというデータもあるのです。

しかし曽我部恵一とサニーデイ・サービスはこの後に大きく成長します。

音楽というものは世相を鏡にすることがあるでしょう。

しかしアーティスト個人の努力は世相と歩みを同じにせずに報われる日がくるのです。

私たちリスナーもアーティストとともに成長します。

歳を重ねるということは残酷な側面もあるでしょう。

しかし歳とともに思慮が深くなったり、進むべき道がハッキリ見えてくるのも確かです。

時間というもののポジティブな力というものには信頼を寄せていいのでしょう。

ただ、薄ぼんやりとした未明の淵で宙ぶらりになりながらいいことを待っていた季節。

青春の日々の長閑さや伸びやかさというものは忘れがたいものです。

また、若いうちの方が友人たちとの距離が近かったことを思い出します。

語りかけるべき友だちや恋人が身近にいたことを懐かしいと思わずにいられません。

「青春狂走曲」。

この曲は僕の独白が歌詞の大半を占めています。

しかし僕の言葉の多くは友人や恋人と思わしき人びとに向けられているのです。

そして曽我部恵一はおそらく私たちリスナーに直接具合はどうかと尋ねたかったのでしょう。

とても不安を抱えた時代でしたから、彼の優しさは私たちの胸にダイレクトに届きました。

いつの時代でも彼の問いに胸を張って万事が最高だと答えられる人は幸せです。

あまり順調じゃないなと思いながら問いかけに答える人もいるはずです。

しかしこの会話にある温かさというものに確信を持ちたくなります。

誰かと気分をシェアできるということ自体もコミュニケーションがもたらす幸せの本体です。

この曲にあふれる僕の気安さというものが青春期固有のもので嬉しくなります。

文句なく不朽の名曲でしょう。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

OTOKAKEにはサニーデイ・サービスの関連記事があります。

中でも再結成後に送り出された楽曲の記事をご紹介しましょう。

「セツナ」。

詩人・曽我部恵一の才能がスパークした楽曲です。

難解な歌詞が話題になりました。

この曲の歌詞の魅力に迫りましょう。

ぜひご覧ください。