「幸せ」はいつだって 抱きしめたとたんにピントがぼやけてしまうから
そうなる少し前でしっかり見続けよう なんて、できるのかなぁ?
僕の中の少年は無防備な笑顔で 自転車を飛ばして君に会いたいと急ぐ
甘えもわがままも すべてをさらけ出してくれていいよ
僕がちゃんと受け止めるよ
出典: 少年/作詞:Kazutoshi Sakurai 作曲:Kazutoshi Sakurai
カメラのレンズもそうですが、被写体が近すぎるとピントが合わなくなりぼやけて見えます。
私たちの目もそうですよね。ある程度の距離以上ものが近づくとはっきりと見えなくなります。
近すぎると見えなくなってしまうものってたくさんありますよね。
「幸せ」もそうなのです。
「君」という「幸せ」を感じさせる存在も常に近くにあるとそれが当たり前になってしまいます。
当たり前になってしまうとそれが「幸せ」なことだということがわからなくなってしまいます。
「幸せ」を感じ続ける為、見続ける為には、近過ぎてはダメなのです。
少し距離が必要なのです。
でも「僕」はそれが出来るかが不安です。
なぜなら「僕」は「君」をもっと知りたいからです。
もっと知る為には近づかなければ知れません。
でも近づき過ぎたら「幸せ」はわからなくなってしまいます。
ですのでもっと知りたという衝動を抑えなければならないという葛藤が生まれます。
そんな「僕」の葛藤とは裏腹に「僕の中の少年」は純粋でまっすぐです。
ただ君に会えることが嬉しくて、無防備で、おそらく無邪気な笑顔で君のもとへ急ぎます。
近過ぎてはダメだとか、そんなことはどうでもいい。
ありのままの「君」を「僕」が受け止めるからと、ただまっすぐに「君」の事を想います。
「君」のすべてを受け止める
それでも「君」のすべてを知りたい
君のその内側へと 僕は手を伸ばしているよ
出典: 少年/作詞:Kazutoshi Sakurai 作曲:Kazutoshi Sakurai
自分の中の「少年」をなだめててなずけようとしたり、
幸せを見失わない為に君と少し距離をあけなければいけないと考えたり、
色々な事を「僕」は考えます。
それでもやはり「僕」は「君の内側」、すべてが知りたいのです。
その「僕の中の少年」の衝動に勝てずに「僕」は「君」に手を伸ばし続けます。
どんな「君」でも「僕」がいる
日焼けしたみたいに心に焼き付いた 君の姿をした跡になった
蝉が死んでいったって 熱りがとれなくて まだ消えずにいるよ
僕の中の少年は汗まみれになって 自転車を飛ばして君に会いたいと急ぐ
迷いも悲しみも すべてをぶちまけてくれたっていいよ
僕が全部受け止めるよ
出典: 少年/作詞:Kazutoshi Sakurai 作曲:Kazutoshi Sakurai
やっぱり「君」への想いは心に焼き付いたままです。
ひまわりが枯れて、そして蝉が死んで、夏が完全に終わる頃でもほてりはとれず、それは消えません。
君に会う為なら汗まみれになり、なりふりなど構わないほど会いたいのです。
自転車もきっと立ち漕ぎしながら急いで漕いでいることでしょう。
そして君の内側にあるような迷いや悲しみなどの負の感情さえも僕は受け止めたいと思います。
どんな「君」だとしても「僕」はすべてを知りたいし、全部受け止めてみせよとなげかけます。
優しく純粋でまっすぐな男心が素敵な歌詞ですね。
まとめ
君の全てを受け入れるという優しい「僕」。
衝動的な自分をてなずけようとする「僕」。
「幸せ」を見失わない為に距離感を保たなければと思う「僕」。
大人で理性的な「僕」の中に、純粋でまっすぐでいて衝動的な「少年」の「僕」がいます。
恋をした時というものはそういうものなのではないでしょうか。
どうにも自分をコントロールすることできず、ただただ「少年」のように純粋にその人のことを想うものです。
もし今恋で悩んでいる人がいたら自分の中の「少年」を感じて欲しいです。
これだけ相手のことを思うことは恥ずかしいことではないのです。
常に理性的に相手のことを思うことなんてできないものなのです。
何故ならそれはきっと誰しもの心には「少年」がいるはずですので。
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