過去から立ち直らせてくれた存在
育み壊された 哀しいその記憶
手にしたこの躰(からだ) いつからか息潜めた
夢幻に立ち尽くし 捜してた勇気は
小さな君の中に 柔らかく宿ってた
出典: black bullet/作詞:Satoshi Yaginuma 作曲:Satoshi Yaginuma
ここから2番に入ります。
辛く壮絶な過去があったことが示唆されていますが、これは「ブラック・ブレット」の主人公の生い立ちのこと。
主人公は戦争で両親を亡くしたり、その後自身も体を欠損する重傷を負ったりしました。
そうして一部義手や義眼といった機械の体を手に入れたのです。
ですが、やはりそれは「普通の」体ではありません。
肉親を亡くしたという過去が変わるわけでもない。
そんなどん底にいた彼を救ったのが、ヒロインとの出会いだったのでしょう。
正義を貫く
形を失くしてく 曖昧な真理に
立ち向かうその正義を護って生きるから
出典: black bullet/作詞:Satoshi Yaginuma 作曲:Satoshi Yaginuma
戦いが長引くと人は何を信じて戦えば良いのか、何が正義なのかすら分からなくなります。
人類が生き残るためにある政府組織だって、一枚岩ではありません。
彼らのやり方によってはねじ曲がった真実が伝えられ、周りの人がそれを信じてしまうことだってあるでしょう。
それでも主人公と相棒は、惑わされることなく己の正義を貫く決意をします。
ウサギみたいに夢に向かって跳ぼう
君と跳ぼう 果てない夢に 向かう心 神速(しんそく)の風
もっと速く 撃ち破ってく 限界を(black and red bullet!)
傷だらけの心を抱いて 紡ぐ明日を引き寄せるから
いつかきっと 辿り着けるよ 生も死も black and red bullet!
超えたその先に
出典: black bullet/作詞:Satoshi Yaginuma 作曲:Satoshi Yaginuma
2番目のサビです。
ここでもヒロインに関係したキーワードが1行目で登場しています。
先述で少しだけ説明した「呪われた子供たち」。
実は彼女らの特徴は、赤い目とウイルスを持っているだけではありません。
彼女らはウイルスを持っていることで、身体能力も格段に上がっています。
その能力は持っているウイルスに関連する動物に関係するのですが、ヒロインの場合はウサギです。
そのためとても足が速くて身軽、という特性が1行目の歌詞に盛り込まれているのでしょう。
ウサギのように高く・速く跳ねて夢を掴みたいということを言っているように感じられます。
その前に立ちふさがるあらゆる壁は銃弾で撃ち抜いていけば良い。
最強コンビは未来を手繰り寄せるために戦い続けます。
「君」と一緒に未来を歩きたい
たとえ傷ついても
赤く澄んだ瞳はやがて 捉えていく無情の闇を
だから僕は隣にいるよ いつの日も
傷だらけの心燃やして 君と明日を切り開きたい
この思いに全てを込めて 貫こう
出典: black bullet/作詞:Satoshi Yaginuma 作曲:Satoshi Yaginuma
間奏中の歌詞です。
ウイルスの脅威に晒される人々は、ヒロインら「呪われた子供たち」をも差別しています。
ひどい扱いをされたり、辛い言葉をぶつけられたりすることだってかなり多いのが現状。
ある意味この世界の闇でしょう。
それでも戦わなければならない立場にいる彼女を、少年は支えたいと考えているようです。
目指すものが果たされた時、彼女のように苦しむ子がこれ以上出なくなるかもしれません。
心や体がボロボロになったとしても、絶対に成し遂げようという意志が伝わってきますね。
最後のサビは、前半は1番目・後半は2番目と同じ歌詞です。
「black bullet」は「ブラック・ブレット」の主人公の武器
「black bullet」、つまり「黒の弾丸」は具体的に主人公が使う銃に装填するものと考えられます。
実際作品でも主人公は銃を使っているため、そこになぞらえているのは間違いありません。
無論、それだけではなく弾丸から想定されるイメージや意味合いも込められているのではないでしょうか。
暗く閉じ込められた現状を撃ち抜いて壊す手段。
それともヒロインのハートを撃ち抜いた弾丸と考えても面白いかもしれませんね!
ヒロインは主人公のことを恋い慕っていますから。
はたまた主人公とヒロインの最強コンビを繋ぐ、ある種の象徴にも見えてきます。
歌詞もヒロインを想う少年の心情が歌われていて、彼女を守るために撃つ銃…と考えるのも有りでしょう。