トーマが手掛けた切ないバラード

トーマが作り上げた「オレンジ」は切ないバラードです。

独特な世界観とクリエイティブな楽曲を制作してきたトーマ

数々のヒット曲を生み出してきましたが、2013年以降姿を見せなくなりました。

しかしトーマは知らない間に復活していたのです。

そんな謎多きアーティスト。

今回紹介する「オレンジ」も様々な関係性から考察でき、聴けば聴くほど深い曲です。

MVでは白と黒の女の子をテーマに描かれています。

双子かもしれないし、友だちかもしれない。

もしくは友だち以上の親密な関係にあるのかもしれません。

また曲だけ聴くと、恋人を描いた曲にも感じ取れます。

そんな想い合う2人は最後どうなってしまうのか…。

今回は恋人同士を描いた儚いラヴソングとして歌詞を見てみましょう。

すれ違う2人

幸せと憎さ

君のいる世界で笑ったこと、
君の見る未来を恨んだこと、
君の声、温もり、態度、愛のすべてが…

出典: オレンジ/作詞:トーマ 作曲:トーマ

冒頭のフレーズは曲の最後にも出てきます。

大好きな人と一緒にいること。

名前を呼んでくれたり触れ合ったりしたこと。

私にとってあなたと過ごした時間はどれも幸せでした。

しかしあなたは私と同じ気持ちではなかったのです。

あなたが見る先に私はいない

このことから「オレンジ」は結ばれなかった2人を描いていることがわかります。

優しい嘘

海街、赤錆びた線路沿い
二人、「幸せだ」って嘘ついて
くしゃくしゃに笑う顔、繋いだ手
遠くの島、朝焼け

出典: オレンジ/作詞:トーマ 作曲:トーマ

海の見えるこの街で2人は出会いました。

少し古びたような電車が走る線路沿いで2人は話しているのです。

遠くを見渡すときれいな海が広がり、風がそよいでる。

そんな情景が目に浮かびます。

さて、そんな中2人は恋人として結ばれるのです。

これから始まる新しい未来を思い浮かべて笑い合う2人。

日の出とともに新しい1歩を踏み出します。

しかし2行目からわかるように、あなたはをついていたのです。

私は素直に幸せを感じていたのに、同じ気持ちではありませんでした。

もしかしたら別に好きな人がいたのかもしれません。

それでも私を傷つけてはいけないと、嘘をついたのでしょう。

暗い未来

笑顔になれないときも

愛しきれない君のこと、
つられて泣く私も弱いこと、
代わりなんてないって、特別だって
許し合えた日も

出典: オレンジ/作詞:トーマ 作曲:トーマ

想っていたのは私だけだったこと。

それがあなたの本当の気持ちでした。

あなたは優しいから、きっとこんな僕でごめんね?

となだめてくれたことでしょう。

そんな言葉に溢れる涙。

自分のことを好きではないとわかっているのに、別れる勇気さえもありません。

特別な関係でいたいのです。

あなたの代わりはどこにもいないのだから。

好きじゃなくてもいい、それでも隣にいてほしいと。

そうやってごまかしてきた関係もそろそろ限界に近づいています。

先が見えない

もう二人に明日がないことも
ただ、ずっと。そう、ずっと
隠してしまおう。
残される君に届く ただひとつを
今でも、探してる。

出典: オレンジ/作詞:トーマ 作曲:トーマ

同じ方向を向いていない2人に未来はありません。

一緒に過ごすことができる日々も残り少ないことでしょう。

わかっていても離れられないのです。

本当の気持ちにフタをしたままでもいいから、一緒にいたいと願っています。

しかしそれでももし別れるときが来てしまったのなら…。

どんな言葉をかけたらいいのか、何を伝えたらいいのか。

わからないままなのです。

別れたあとに贈る言葉