頭脳警察とは?
頭脳警察(ずのうけいさつ)は、日本のロックバンド。メンバーは、パンタ(中村治雄)とトシ(石塚俊明)。頭脳警察は、新左翼・全共闘・全学連などによる政治運動が激化した時期の最後、1972年にレコードデビューした[1]。タブーに挑戦する政治的に過激な歌詞とラディカルなライブパフォーマンスによって、発禁や放送禁止、コンサート会場への出入り禁止などのエピソードを持つ。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/頭脳警察
頭脳警察というと引用にもありますように過激な内容の楽曲が多いように思われがちですね。
ですがPANTA氏の作られる楽曲のジャンルは幅広く歌詞の内容も思慮深いものばかりです。
一括りには出来ない内容と品のある歌声はとても説得力がありギャップのある魅力のひとつだと思います。
この曲の収録されたこのアルバムの中の「万物流転」はストーリー性のある歌詞で人気も高いです。
また「コミック雑誌なんかいらない」は内田裕也氏が亡くなられたあと再リリースされました。
その他にも沢山の隠れた名曲があります。
再結成、再々結成後も若いバンドメンバーを引き連れ精力的に活動されていますね。
今回ご紹介します「Blood Blood Blood」は歌詞の中に優しさを秘めた怒りの立ち昇りがあります。
その時代に思いを馳せながら考察してみましょう。
MV紹介
歌詞考察「血を流せ」
オープニングは激しく!
流せ さあ血を流せ 流しまくれ 流し飽きるまで
出典: Blood Blood Blood/作詞:Pantax’World 作曲: Pantax’World
時代の雰囲気やありあまる情熱は若さという武器を持って爆発していたのかもしれません。
「血」というのは一見直接的な言葉のようですがこの歌詞の中では抽象的な意味合いのある言葉だと思います。
怒りを込めるものは人によって違いますね。
あらゆる感情は痛みとなって吐き出され捨てられ「消えて行け」ということでしょうか。
ですが中々思うようには消えていきません。
感情には燃え尽きても燃え尽きても終わりというものはないからです。
「ふざけるんじゃねえよ」は頭脳警察のトレードマークです
どうしてもやろうってんなら 勝手にしろよ
そこまで付き合う気なんて さらさらねえよ
関係ねえだろ ふざけるんじゃねえよ
出典: Blood Blood Blood/作詞:Pantax’World 作曲: Pantax’World
ここに書かれているのは普遍的な怒りです。
生きることはいつも真摯でなくてはなりません。
世の中に蔓延るものの正体や動きはしっかりと見極めたうえでの怒りです。
売られた喧嘩も買うだけが勇者ではありません。
意外とクールな構えです。
てめえは一体何様だと思ってるんだよ
冗談じゃねえよ 笑わせんじゃねえよ
とっととぶっとばされるまえに そこから失せろよ
出典: Blood Blood Blood/作詞:Pantax’World 作曲: Pantax’World
言葉は乱暴ですがどこか心地良さがありますね。
頭脳警察のもつこのキーワードとなる言葉は何らかのインパクトがありファンになられた方も多いと思います。
「頭脳警察1」は発禁となってしまいましたが2001年に念願の再販となり感無量でしたね。
確かにこの「頭脳警察1」「頭脳警察2」あたりは反体制一色の時代の勢いなども感じられます。
「頭脳警察3」にはこの「ふざけるんじゃねえよ」の楽曲を筆頭に熟考された楽曲ばかりです。
フラストレーションを昇華させた完成度があり余裕のある面白い構成になっていると思います。
この面白さはこの曲にも脈々と受け継がれているようです。
踏んだり蹴ったりだった時代、長い沈黙の後の叫びとも取れます。