「シンデレラグレイ」が収録された「Bremen」について、“アルバムを通じて物語を描きたかった”と米津玄師はインタビューで答えています。
最初の曲から、どんどんと“暗い方向”へ向かうように作られたという「Bremen」の11曲目に収録された「シンデレラグレイ」。
曲順から言っても、この楽曲はアルバムの中でも、色合い的にかなり“暗い色”の曲と言えるでしょう。
一般的に“シンデレラ”というと、最初は辛くても最後はハッピーエンドになる女の子なので、あまり暗いイメージはないかもしれません。
しかし、シンデレラは仏語では“サンドリヨン”であり、これを日本語訳すると“灰かぶり”なんですよね。
ずっと昔、シンデレラも日本では“灰かぶり姫”と言われていた時代があります。
今でこそプリンセスの代表格となったシンデレラですが、実は彼女には“灰=グレイ”のイメージもあるのです!
存在の表面的な部分や、一面的な部分だけでなく、物事の本質や多面的に対象を切り取ることについて、米津玄師は本当に素晴らしい才能を持っていますよね!
彼が「シンデレラグレイ」に込めたのは、シンデレラという単語からイメージするキラキラした鮮やかな世界と、実際にはそんなキラキラは起こらない“グレイな現実世界”についての対比だったのかもしれません。
「シンデレラグレイ」のミステリアスなPVが話題!
「シンデレラグレイ」について、オリジナルのMVは作成されていません。
その代わりか、「シンデレラグレイ」がタイアップされたNTT西日本の企業CMは、かなり物語性の強いものとなりました。
まるでPV!米津玄師の世界観が反映しているウワサの動画!
まずは「シンデレラグレイ」の動画をご覧ください。
この動画にはどんな意味が込められているの?
先の項でご紹介した動画は、NTT西日本の企業CMである『NTT西日本 スペシャルムービー』だったので、全てが米津玄師の世界観を投影したものではありません。
基本的には、NTT西日本が企業として打ち出したいメッセージを込めている動画です。
ですから、歌詞の内容と今回の動画の内容を比較すると“あれ?この曲ってこんな意味?”と思うところが出てくる気もします。
ただ、この動画としては、“大切な人との別れや新しい世界へ踏み出すことの不安・新しい視点を見出したことで色づく世界”を表したかったように思います。
また、着ぐるみのようなかわいいオオカミは、恋人である2人の幼さも表しているのではないかと思います。
そうした幼さから脱皮して、大人への階段を少しずつのぼっていく若者への、応援の気持ちも込められているように筆者は感じますが、あなたはいかがでしょうか。
動画に登場した女の子は誰?
今回ご紹介した「シンデレラグレイ」の動画には、1人の女の子が主人公として登場していますね。
CMが放映された当時、この女の子は誰?と話題になりました。
乃木坂46の1期生として活動した彼女は、2017年11月現在は舞台に出演するなど、女優業を中心に芸能活動を続けています。
米津玄師のPVはこちらもおすすめ!
ここからは、今回ピックアップした「シンデレラグレイ」の他に、米津玄師のおすすめ曲を少しだけ、ご紹介します。
彼が発表してきた曲は、どれも素敵だな、と思うので、本当にその中のほんの一部になりますが、どうぞ。