ONE OK ROCK「Heartache」の歌詞の意味と和訳で解説！

忘れることはとても難しい、その結び目は固く結ばれているから。 忘れられない、強く引けば引くほど固く結ばれてしまう。

「君」と「後悔」が解けなくなって離れなくなって。 今はそれが辛い。すぐ忘れたい。君を。

とても硬い結び目のように君と後悔を離すことはできない。離そうとするほど結び目は固くなって忘れられなくなってしまう。 このようなことが読み取れます。

ここで面白いのは「結び目」という言葉に二重の意味があることではないでしょうか。

恋愛において「結び目」で想像するのは「運命の赤い糸」の結び目ですが、それだけではありません。

もう1つは”It's so hard to forget”(余りにも忘れがたい)という所に感じられる心の結び目、すなわち「絆」です。

「結び目」という単語1つに物理的な「運命の赤い糸」と精神的な「心の繋がり・絆」を凝縮しています。

その繋がりが深ければ深い程絡みにくくなって、別れた時に解けなくなってしまう辛い要素になってしまうのです。

また、同時にこれは恋愛に限らず人間関係がどうあるべきかを逆説的に訴えていることが読み取れます。

人を深く愛するということはすなわち自分と相手の距離感を冷静に保てなくなっている危険な状態でもあるのです。

確かに恋愛は計算ではなく心から行うものですが、冷静に客観視し距離を保つことを蔑ろにする罠に陥りかねません。

どんなに深く愛しているといっても所詮は赤の他人でしかないのですから、距離をしっかり取れないことは関係性を拗らせます。

そのような鋭い人間関係の機微や真理を歌い込んでいる構造が秀逸です。

寂しい
恋しい
君のことが…

好きという気持ちが溢れているのでしょうか、そのように読み取れました。

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さて、詳細に歌詞の意味を解説しましたが、この歌はあくまで実写版「るろうに剣心 伝説の最期編」の剣心の薫への思いを歌ったものです。

かつては人斬り抜刀齋としてその名を轟かせた剣心も明治維新と共にその役割を失い時代と向き直っていきます。

しかし、1度修羅の世界に身を置いた以上そこから抜け出すことはそう簡単には出来ず、薫との幸せ・平和も長続きしません。

「伝説の最期編」では劇中最高の悪役・志々雄真実との因縁の対決という最高のクライマックスが待ち構えています。

しかし、それは同時に剣心にとっては薫との生活を全て捨てて命がけの覚悟で挑まなければならないものでした。

だからこそ、薫と共に過ごした平和な日々も彼にとっては胸を締め付けるような辛く苦しい思い出でしかないのです。

人斬り抜刀齋として非情に徹することが出来ず、忘れようとすればする程彼にとっては胸を締め付けるものなのでしょう。

剣心はそういう思いを言葉や表情にこそ出さない人であるものの、それがかえって彼の心の痛みを物語っています。

それだけ精神崩壊寸前の狂気の世界で生きてきたという剣心の生き様が深く熱く歌われているのでしょう。

どうだったでしょうか。 歌詞の意味の捉え方は人それぞれ違うのであくまでこれは私の解説です。 それにしてもとても考えさせられる歌詞ですね。大切な人を失う。(別れる。)この歌詞と同じ気持ちになったことのある方も少なくはないはずです。

ONE OK ROCKは英語の歌詞が多いので、是非、気になった曲を訳してみる、又はこういったまとめ記事で見てみてはいかがでしょうか。なにか心に響くものがあると思います。 聴くだけでも、歌詞を見るだけでも、もしくは動画を見てみる と。 音楽を流しながら和訳を見るのもいいですね。

いろいろな方法で音楽鑑賞を楽しんでみてはいかがでしょうか。

また、この曲は同じONE OK ROCKの『The Beginning』『Mighty Long Fall』とセットで聞くことが推奨されます。

いずれもが劇中の剣心の生き様や心を歌ったものであり、セットにするとまた違った意味の曲に聞こえてくるでしょう。

単品でも勿論素晴らしいのですが、セットで聞くことによってまた違う深みのある歌詞に聞こえるのが素敵な所です。

実写化のハードルを越えて実現した実写版の『るろうに剣心』の世界観を存分に堪能できる名曲ではないでしょうか。

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