夜の楽しさ

「夜を使いはたして」(STUTS)が最高に気持ちいい理由とは?!歌詞に秘められた意味を紐解く!の画像

フィルムみたいな朝もやが
デジタル化された街を静かに浄化してく
午前未明 どこから話そう
ちぎれた記憶の脚色作業 あー,,,たしかこう
最近じゃ少し忙しい こんな週末は宝石のよう
"上がれちゃう きっかけを ひっかける" 韻固ぇし
いい事おきんじゃね?今夜!

出典: 夜を使いはたして/作詞:PUNPEE 作曲:STUTS

クラブでも朝方に流されることの多いこの楽曲

遊び疲れた若者が床に座り込み、DJも抑えめの楽曲を流し出すそんな時間帯に、朝靄は街を染めていきます。

そんな目覚めの時間、昨夜の、というより数時間前の記憶が曖昧です。

ずっと忙しかった週の週末、楽しくて飲みすぎたことまでは、その鋭い頭痛が思い出させてくれました。

1,2,3,4あー,,,5人 2台のタクでさぁ あの街に
灯る街灯 人混みと しがらみを タクシーの窓の画角に 我らビートニク
得意の”ひたむきさ”はこの際わすれて 報われよう 
信じられないよ さっき見た映画より この夜が長くなるなんてさ
だよな 放て!!

出典: 夜を使いはたして/作詞:PUNPEE 作曲:STUTS

2台タクシーを捕まえて、夜の街に繰り出した昨夜。

楽しい夜は、音楽と電燈でいくらでも伸ばせる現代。

ビートに合わせて伸びていく夜の先は、まだ見えない時間です。

いくつもの夜を使い果たして 気づけば 君以外 行方不明
朝焼けを山手線で運んで走る帰路
Before Sunrise そう Sunrise 急げ
いまなにか言われたら空が泣き出しそう
ってか一体なんの話だっけ?

出典: 夜を使いはたして/作詞:PUNPEE 作曲:STUTS

そうやって、楽しさやノリで使い果たした夜の先で、残っているものは最愛のひとだけでした。

朝帰りの朝、ふっと切なくなる瞬間がありますよね。

まさに“夜を使い果たした”感覚。

無駄に消えて言った時間が、あんなにも切ない気持ちを運んでくるのでしょうか?

しゃしゃった眼鏡フェイス ボンボンな才能 from 板橋の放蕩息子 YO
出来は普通だぜ HALH 人 HALF P でも夜に再生スーパーナメック (HEY)
作ろうとしないで作った曲を武器に日々闘うよ さあ繰り出そう
人気のない夜の先々に案とヒントは眠ってる

出典: 夜を使いはたして/作詞:PUNPEE 作曲:STUTS

PUNPEEは板橋で生まれ育ったラッパー。

黒縁メガネは彼のトレードマークです。

そんな彼の楽曲の魅力は、自然さ。

肩の力の抜けたナチュラルなメロディは、いくつもの夜から生み出されているのです。

ブンブン 唸るベースがブームになる けどお茶の間じゃLowもカット
でもいつかのテレビ小僧もでっかいスピーカーの前で 本物のRawを知り一人前になる
“P.DiddyとJ.Loなんて夢あるじゃん”いつかの話
芸人なんてもう古いぜ? "あのモデルもアイドルも多分 俺らのyoutubeをみて,,,”
てバカ話してる

出典: 夜を使いはたして/作詞:PUNPEE 作曲:STUTS

テレビを通す音は、生音の響く感覚を伝えきれないこともしばしば。

だからこそライブに行って感動するわけです。

P.DiddyとJ.Lo(ショーン・“P.ディディ”・コムズとジェニファー・ロペス)のカップルといえば、

ハーレム出身の音楽家と大女優のカップル。

または、そんなにイケメンじゃないし学もないのに大女優と付き合えたあいつはスゴイ枠のひと。

そんな彼らに憧れ、いつかはめちゃくちゃ良い女と付き合ってやるぜと息巻いていたいつかのヒップホップボーイも

今やYouTube再生回数は100万回超えだぜ!というライムなわけです。

朝の切なさ

朝方の松屋 果てのない夢は途方にくれ
今日はセックスの話じゃなくて あのゲストライブ意外とヤバかったな うぜー!
三十路過ぎても こんな感じ 店員のオヤジも昔ヘヴィーメタルバンド
夜を使いはたそう 太極拳の爺がむくり 起きるその前に だよな 放て!

出典: 夜を使いはたして/作詞:PUNPEE 作曲:STUTS

朝を越え、友人たちとライブの感想で盛り上がり、二日酔いに頭を悩ませる。

そんな日々がいつまで続くかはわからないけれど、とりあえず今は夜を使い果たそう。

そんな、どこか刹那的とも思えるライムは、やっぱり夜遊びを繰り返すオーディエンスには刺さっちゃうんだよね。

いくつもの夜を使い果たして 誰かの夢もまた行方不明
朝焼けを山手線で運んで走る帰路
Before Sunrise そう Sunrise 急げ
今いけそうだけど 少し寂しいよ
ってか これ君の話だって...

出典: 夜を使いはたして/作詞:PUNPEE 作曲:STUTS

だけどやっぱり、使い果たしてばかりでは何も始まらないのも事実。

切なさと、少しの焦り、それに寂しさをのせて、朝の電車は帰路につくのです。

終わりに

いかがでしたか?

これが朝方に流れると切なくなっちゃうファンは多そうですが、それもこれもSTUTSさんの美しいメロディワークがあってこそ。

ぜひ夜遊びしちゃった朝に、聴いてみてくださいね。

ではまた次回!

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