生きているということは、「自分のしたいことが出来る」だけではありません。
自分の夢を叶えることも出来るのです。
もちろんそれが平たんな道とは限りません。
しかし自分の選択一つでどんどん道は開けていくでしょう。
GADOROは自分の手のひらを淡い翼と表現しています。
これは自分の手のひらに大きな可能性があることを比喩しているのでしょう。
さらにはこんな歌詞も。
もう駄目じゃねえしかめっ面
やめちゃってOKそれぞれのStage
出典: GO ON/作詞:GADORO 作曲:PENTAXX.B.F
自分が何者になるのかも、生きていれば自分で決めることが出来るのです。
何かにがんじがらめになって、「だめだ」と嘆く必要はありません。
そこから逃げて新しいスタートを切ることだって出来るのです。
生きている以上胸を張って
地べたを這いずり廻る
まるでアスファルトへばりつくガム
一輪の花 薔薇や桜
よりも美しい雑草を咲かせるさ
出典: GO ON/作詞:GADORO 作曲:PENTAXX.B.F
GADOROの表現する生き方は、決して美しいものではありません。
それでも自分の良いと思う方向へ、真っ直ぐ進もうとしていることが分かります。
ついつい模範的な生き方にとらわれてしまいがちですが、大事なのは中身。
綺麗な花を咲かせなくても、真っ直ぐな根を張った雑草だっていいのです。
自分を肯定し、真っ直ぐな生き方で胸を張ろう、といったメッセージが感じられます。
不格好でも生きていれば
常に格好よくは生きられない
誰構わずにまた吐いて
泣いて笑って暮らしてる
出典: GO ON/作詞:GADORO 作曲:PENTAXX.B.F
人生において失敗のない人など一人もいないでしょう。
しかし隣の芝は青く見えるもので、他人はいつも成功しているように見えることもあります。
実際はこの歌詞の通り、皆が挫折し、失敗を繰り返して生きているのです。
そしてその中で時に笑って喜び、一つの人生が出来上がっていくのでしょう。
GADOROはそんな生き方を肯定しています。
問題なのは格好のよさではありません。
しっかりと地に足を付けて生きているかどうか、それだけ。
酸いも甘いも経験しながら、それでも生きていればOKなのです。
ステータスは関係ない
億万長者も死んだら0円
あの世に金 輸送なんて出来ねえ
底辺おったとしても
最後には天に召される現実だぜ
履歴書に何も描けなくたって
誰だって生きる資格ならば持ってる
出典: GO ON/作詞:GADORO 作曲:PENTAXX.B.F
人は見かけの数字やステータスと呼ばれるものに頼りがちです。
特にお金や経歴、仕事など言葉で言い表せる身分に対して敏感になります。
しかし、GADOROに言わせればそんなものは全てまやかしです。
何故かというと、死んでしまえば皆同じだから。
この歌詞の通りお金を天国には持っていけません。
どんな人だって最終的には天に召されるのが定石。
逆にどんな人にも平等に与えられているのが「生きる権利」です。
それさえ持っていれば何事も怖くないと言っているようにも聞こえます。
今やりたいことをやり抜くべき!
いずれくたばる
その日までRAPやらせてくれ
出典: GO ON/作詞:GADORO 作曲:PENTAXX.B.F
最後に、ラップに対するGADOROの強い思いがこの歌詞で表現されています。
GADOROは自分の残りの人生を全てラップに賭けるつもりでしょう。
それだけラップを愛していることが分かります。
彼が死ぬまで続けたいのは他でもないラップ。
そのために彼は今胸を張って生きているのです。
生きがいとなることが何かは、人それぞれ。
少なくともこの歌詞から読み取れるのは、「今やりたいことをやるべき!」というメッセージです。
自分の人生を自分の好きに使う。
これは当たり前のようなことですが、つい忘れてしまいがちなことです。
そんな大切な生き方の原点を、「GO ON」は思い出させてくれる曲だといえます。