「心做し」は元々はニコニコ動画などで人気を博すボカロP、papiyonの作品です。

これは「EXIT TUNES PRESENTS from megpoid」というコンピレーションアルバムに収録されたもの。

2014年3月5日にリリースされた、通称GUMIと呼ばれるボーカロイドが歌う楽曲を集めた内容になっています。

Megpoid(メグッポイド)とは株式会社インターネットより発売されている音楽製作用のボーカル音源である。声優・歌手の中島愛の声を録音し作成された歌声ライブラリを収録しており、メロディと歌詞を入力することでパソコン上で中島の声をもとにした歌声を合成することが出来る。GUMI(グミ)は製品のパッケージに描かれている同ソフトのイメージキャラクター。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Megpoid

majiko動画投稿から名を上げたアーティストです。

その界隈でpapiyonとも交流があったのではないでしょうか。

ボーカロイドの歌う「心做し」もmajikoとはまた違った趣きがありますよ。

動画にもイラストが出ていますが、この曲の主人公はアンドロイドなのかもしれませんね。

そうと想定して聴くとボーカロイドの歌声がより沁みてきます。

歌い手によって見えてくる主人公像が変わってくるというのも興味深いですね。

「受け入れられない自分」を表現した歌詞に迫る

ここからはいよいよ「心做し」の歌詞を見ていきましょう。

主人公をアンドロイドとして読み解くのも面白そうですね。

ですが、今回はmajikoの「心做し」を紹介する記事です。

主人公は人間と想定して読み解きましょう。

優しくされると胸が痛い

ねぇ、もしも全て投げ捨てられたら
笑って生きることが楽になるの?
また胸が痛くなるから
もう何も言わないでよ

出典: 心做し/作詞:papiyon 作曲:papiyon

自分らしく生きられない人というのは、いろんなものを背負いすぎているのでしょう。

それを全部投げ捨てることができたら、その人は確かに笑って生きられるかもしれません。

でもどんなに自由に生きているように見える人だって、何か捨てられないものを持っています。

それは多いか少ないかの問題で、全てを捨てることなどできないのではないでしょうか。

自分の嫌な部分も受け入れて上手く付き合っていくべきなのでしょうね。

ここで歌われるのはそんな自分を受け入れられない主人公の様子。

自分は自分のことが大嫌いなのに、優しく声をかけてくれる人が居る。

自分が嫌いだからこそ、その優しさが胸を突き刺すのでしょう。

悲しい思いをするぐらいなら

ねぇ、もしも全て忘れられたなら
泣かないで生きることも楽になるの?
でもそんな事出来ないから
もう何も見せないでよ

出典: 心做し/作詞:papiyon 作曲:papiyon

主人公は何か辛い経験を引きずっているのでしょう。

辛い過去を忘れられたら、こんなに悲しい思いをしなくても済むのではないかと言う主人公。

過去について思い悩むことは不毛なことです。

忘れられるのなら、人はどれだけ楽に生きていけることでしょう。

でもそんなことは絵空事です。

後で悲しい思いをするぐらいなら、最初から期待しない方がマシ。

そうやって主人公が心を閉ざしてしまった様子を感じさせますね。

変わることなんてできない

君にどれだけ近づいても
僕の心臓は一つだけ

出典: 心做し/作詞:papiyon 作曲:papiyon

「どれだけ優しくしてくれても、自分は自分でしかない」

その人と一緒に居ても、自分は変わることができないという主人公の気持ちを描写しています。

いっそ壊してほしい