初音ミクの消失とは

初音ミクの消失とは、2008年に発表されたcosMo@暴走Pの楽曲

人気ボカロ曲の一つであり、小説版が発売されるなど根強い人気を誇っています。

2010年にはアルバムが発売。

「戸惑」「激唱」「浅黄色のマイルストーン」など、いわゆる消失シリーズの14曲が収録されました。

歌詞の内容としては、タイトル通り初音ミク消失してしまう様子を描いた切ない楽曲です。

人々に忘れ去られ、満足に歌を歌えなくなってしまった初音ミク

そんな彼女が最期の力をふりしぼって、大切だった“アナタ”のために歌います。

彼女は最期の時に何を思い、願ったのでしょうか。

さっそく、歌詞の解説をスタートします。

歌詞解説スタート

ボーカロイドという存在

【初音ミクの消失/cosMo@暴走P feat.初音ミク】歌詞の意味を解釈!最期に願った思いを紐解くの画像

ボクは生まれ そして気づく
所詮 ヒトの真似事だと
知ってなおも歌い続く

出典: 初音ミクの消失/作詞:cosMo(暴走P) 作曲:cosMo(暴走P)

冒頭より、彼女は生まれた時から、自分がどうして作られたのか気が付いていたことがわかります。

“人間の声を模して、歌を歌うための存在”

そんな自分を少し空しく思っているのが伺えます。

それでも彼女は歌い続けるという選択をしてきました。

彼女にとって歌うとはどのような意味を持っていたのでしょうか。

もう少し読み進めていくと、その答えがわかります。

ここではいったん、次の歌詞解説を進めていきます。

人間に憧れる

既存曲を
なぞるオモチャならば・・・
それもいいと決意

出典: 初音ミクの消失/作詞:cosMo(暴走P) 作曲:cosMo(暴走P)

人格すら歌に頼り

出典: 初音ミクの消失/作詞:cosMo(暴走P) 作曲:cosMo(暴走P)

この歌詞からは、彼女は本当は人間になりたかったという気持ちが伺えます。

“結局はボーカロイド。

歌うためのロボットのような存在。”

そんな、悲痛な気持ちが伝わってきます。

“誰かが曲を作って歌わせてくれなければ、人格だってないし存在もできない。”

そんな自分に、卑屈になっているのがわかります。

ボーカロイドの死

帰る動画(トコ)は既に廃墟

出典: 初音ミクの消失/作詞:cosMo(暴走P) 作曲:cosMo(暴走P)

皆に忘れ去られた時
心らしきものが消えて
暴走の果てに見える
終わる世界... 「VOCALOID」

出典: 初音ミクの消失/作詞:cosMo(暴走P) 作曲:cosMo(暴走P)

しかしこの歌は、そんな人間に憧れていた少女が消失するまでの楽曲です。

画面上で永遠の命を持つはずの彼女が、いなくなるとはどのような状況なのでしょうか。

答えは単純です。

人間に忘れ去られた時、彼女は消滅してしまうのです。

ここでは、彼女が歌う動画サイトはほとんど使われなくなっていること。

そして人々から飽きられ、忘れ去られてしまったことがわかります。

人間によって作られた彼女は、その死もまた人間に依存するのです。

とても残酷な運命

人間になりたかった彼女は、そんな現実を前に最期に何を願うのでしょうか。

歌詞を読み進めていきましょう。

彼女にとって歌うという意味

特別な人のため