想い慕っていた遠い存在だったはずの君が、わたしの隣で笑っている。
嬉しすぎる現実はそう簡単に信じることはできません。
いつまでもどこかで、これは夢かもしれないという疑いがつきまといます。
くらくらと、夢と現実の境目を漂うわたしの心。
それでもわたしが今願っていることはただひとつです。
あと少し、あと少しだけ、わたしの目の前で微笑んでいて。
無理な願いと知りながらも、わたしはそう願わずにはいられないのです。
1分でも1秒でも、あなたと同じ時間を過ごしていたいから。
君とわたしの距離は近づいて…
2度目は望まない、けれど…
次の約束はいらない 守れないし
運命じゃないなんて わかってたよ
でも
AAAAAA ふたりこのまま
息を止めて 見つめあう
AAAAAA ふたりの星は
時を刻んで 巡り会う
出典: PLANET/作詞:CHIAKI SATO 作曲:CHIAKI SATO
夢のような君との時間を過ごすわたし。
けれど、この時間が永遠ではないこともわかっています。
それと同時に、君と2人きりで過ごせる時間も、もう2度と訪れないかもしれない。
もちろん、頭ではそれもわかっているのです。
だから、また2人きりで過ごそう、なんて無理なお願いはできません。
そう言って彼を困らせることなんて、わたしは望んでいないから。
元々は住む世界が全く違う2人。
だから、今日この瞬間同じ時間を過ごしているだけでも、奇跡のようなものなのです。
『でも』、心のどこかでは、もう一度その奇跡を望んでしまっている。
そんなズルい自分が少し顔を覗かせてしまっていることも、事実ではあるのです。
わたしの目を覗き込むように、視線を合わせてくれる君。
思わず自分の鼓動が跳ねたのは、君へのときめきだけではありません。
君との時間をもう一度望む、そんなズルい自分がいることを君の瞳に見透かされているような。
そんな気がして仕方がなかったからなのです。
時折触れる君の手
恋をするみたいに
君の視線に釘付け
見せた笑顔は本物?
手を繋ぐまであと何ミリ?
今夜だけこのまま
君に見惚れていたいな
無駄に切ない走馬灯
手を繋ぐまであと何秒?
出典: PLANET/作詞:CHIAKI SATO 作曲:CHIAKI SATO
君の隣を歩くわたし、胸の鼓動はずっと鳴りやまないままです。
わたしのつまらない話にも、無邪気な笑顔をたくさん見せてくれる君。
私の隣にいるのは、本当に本物の君なのでしょうか?
本物の君が、わたしにこんなにたくさんの笑顔を向けてくれてもいいのでしょうか?
昨日までのわたしにこの話をしても、きっと信じてもらえないでしょう。
ずっと憧れていた君が2人きりで、わたしの隣を楽しそうに微笑みかけながら歩いてくれる、だなんて。
そんな私の鼓動は、歩いている最中ふいに彼の手がわたしに触れた瞬間、さらに跳ね上がるのです。
自分の隣を歩く人の手が、自分の身体に触れることなんて親しい間柄であればよくある話。
けれど、それが想い慕う君の手だなんて、とても信じられなくて。
そんなほんの些細なことにも、今わたしの隣に君がいるという奇跡を再認識させられるのです。
君との時間ももうすぐ終わり…
恋をするみたいに
君のリズムに酩酊
永遠と刹那は同義語
手を繋ぐまであと3ミリ
出典: PLANET/作詞:CHIAKI SATO 作曲:CHIAKI SATO
もうすぐ終わってしまう、君とのささやかな2人きりの時間。
けれど終わりが近づくにつれ、なんだか君の様子も少しおかしいような気がしてくるわたし。
やっぱり、わたしなんかと2人きりになるのは退屈だったのかも。
2人きりの時間が終わる悲しみと、もしかしたら君に嫌われてしまったのかもしれないという悲しみ。
君の前でそれを上手に隠しきれるほど、わたしは大人ではありませんでした。
けれど、君に直接聞くような勇気なんてもちろんありません。
少し重たい気持ちを抱えたまま、君のとなりを歩くわたし。
2人の間には、ちょっぴり気まずい空気が流れています。
君とわたしの物語の結末は
今夜だけこのまま
君が消えないようにと
願うなんてどうかしてるね
手を繋ぐまであと1秒
出典: PLANET/作詞:CHIAKI SATO 作曲:CHIAKI SATO
僅かな2人きりの時間が終わろうとしている、その瞬間。
わたしは信じられないと思いながらも、きっと確かに感じたのでしょう。
自分の細い指先に触れた、君の暖かな指先の温もりを。
この時間が終わって欲しくない、と思っていたのは、もしかしたら彼も同じだったのかもしれない。
そんな2人の行く末を暗示しているような歌い終わりで、この曲はエンディングを迎えるのです。