マリリン
「1986年のマリリン」。
この曲をリアルタイムで青春時代に聴いていた人なら思わず口ずさんでしまうサビ部分。
印象的で、挑発的な本田美奈子.の衣装と共にそのメロディは耳に残っています。
今回はそんな、懐かしの曲について独自目線で解説していきます。
ご存知
歌のモデルとなった「マリリン」はもちろん「マリリン・モンロー」。
1950年代を代表するアメリカのセクシー女優であり、現在もなおその名前は健在です。
「マリリン・モンローみたい。」といえば、女性らしさだけでなく男性を惹きつけるセクシャルな魅力を持つイメージ。
その名称を聞くだけでふんわりと色香が漂ってきそうです。
女性としての魅力を最大限に振りまき、セクシーであることに妥協がなかったマリリン・モンロー。
1986年に舞い降りたマリリンは、どのような雰囲気でどのように男性を魅了するのでしょうか。
大人の恋
接吻の後は ため息が出ちゃう
月の雫のスパンコール
車のルーフに金のラメ
出典: 1986年のマリリン/作詞:秋元康 作曲:筒美京平
1986年のマリリンの恋は歌のスタートから既に始まっている様子。
熱い口づけを交わしながら、駆け引きがされています。
背伸びして
車の屋根からこぼれる夜の光を受けながら二人は唇を交わしているようです。
彼の肩越しに見える月は、やわらかく輝きそれはまるでシャンパンの泡のよう。
二人を乗せる恋の舞台はオープンカーでしょうか。
1980年代といえば日本は好景気にわき、まさにバブル時代。
理屈のない贅沢や、実態のない好況に酔いしれる人があちこちに溢れた時期です。
オープンカーや、高価な宝石もこの時代の若者であれば恋の小道具のひとつであったかもしれません。
ため息をつかせるような手慣れたキスは、きっと遊び慣れた男性からのプレゼント。
遊びと贅沢をよく知った男性をものにするなら、普通の女の子の手管では通じません。
恋の誘いを受けた主人公は、マリリンとなって受けてたつようです。
真夜中の出来事
誰も知らない 恋の約束
午前二時に眠るオフィス街
マリリン 長い髪をほどいて
マリリン シネマスタア気取るわ
いつもよりも セクシーなポーズで
じれたあなたのそのハート 釘づけ
出典: 1986年のマリリン/作詞:秋元康 作曲:筒美京平
真夜中の街に繰り出した主人公と男性。
二人のアバンチュールはどんな風に進んでいくのでしょうか。
夜中のオフィス街で
真夜中のオフィス街。それは怖い程に静かで隠微な雰囲気をもっています。
昼間の喧騒からは想像できない、独特の影のようなものが渦巻いていたり。
そんな場所で二人だけの約束を交わした主人公。
主人公の女性は昼間はこのオフィス街で働いているのかもしれません。
制服、若しくはスーツに身を包み仕事に邁進する昼の顔。
そして、今ここで男性のために束ねた髪を振りほどく夜の顔は、昼の顔からは想像できぬほどセクシーです。
街の様子が昼間と夜間でがらりと変わってしまうように、主人公もまた違う女性に変身します。
男性はそんな彼女の昼間の顔も知っている立場の人間かもしれません。
見慣れた昼とは違う、セクシーな色香に男性もまた、夜の装いに姿を変えていきます。