オーラルらしさ全開の楽曲

【CATCH ME/THE ORAL CIGARETTES】歌詞解釈!「受け止めて」と叫ぶのは誰?!の画像

THE ORAL CIGARETTES『CATCH ME』は、オーラルらしいダークな世界観があふれる楽曲です。

一瞬でその雰囲気が伝わってくるギターのイントロ。

このイントロのかっこよさは、多くのオーラルファンやロックファンの心をつかんでいます。

『CATCH ME』は、シングル「DIP-BAP」のカップリング曲としてリリースされました。

カップリング曲でありながら、シングル曲に負けない人気を誇っている曲です。

収録情報

【CATCH ME/THE ORAL CIGARETTES】歌詞解釈!「受け止めて」と叫ぶのは誰?!の画像

『CATCH ME』は、アルバム「UNOFFICIAL」にも収録されています。

「UNOFFICIAL」は、オーラルにとっての3rdアルバムとして、2017年2月1日に発売されました。

アルバム全体として、オーラルらしいメッセージ性の強い作品となっています。

”CATCH ME”とは

歌詞の解説をしていく前に、まず『CATCH ME』というタイトルについて注目していきたいと思います。

タイトルでもあり、曲中でも何度も叫ばれている”CATCH ME”という言葉。

これは、直訳すると「私を捕まえて」という意味になります。

動詞から始まるところからも、命令口調のように解釈できます。

それだけ、強い意志や要求を感じさせる言葉になっているのです。

「私を捕まえて欲しい」と心から願う存在。

”CATCH ME”と叫んでいるのは、いったい誰なのでしょうか。

叫んでいる正体

この曲は、オーラルのボーカル兼ギターを務める山中拓也さんが作詞作曲を担当しました。

実は山中さん本人が、”CATCH ME”と叫んでいるのは「文化や発明である」と語っています。

『CATCH ME』という曲は、急速に発展していく文化や発明に対する恐れを歌った楽曲なのです。

どんどん進んでいく発明。

新しいものにすぐに目がくらみ、世の中の流れに簡単に流されてしまう人間。

そんな存在である私たち人間に向かって、目の前に存在している文化や発明が”CATCH ME”と叫んでいるのです。

見極める力

なぜオーラルは、文化や発明の過度な発展に対する恐れや感情を歌ったのでしょうか。

山中さんは、自分の目でしっかり見ているか、ということをこの曲を通して問いかけていると語っています。

次々に発展していく文化や発明を、なすがまま受け入れることしかしていない。

そんな人も多いのではないでしょうか。

常に売り出され続けている新しいもの。

「より便利になりました」「より進化しました」という情報だけを聞いて、便利なものに飛びついてしまう。

それに対して、本当に自分の頭で考えて、自分の目で見て、自分の意思で選択しているのだろうか

この曲を聴くと、そういったことを自分自身に問いかけたくなります。

文化や発明が進歩するのはすばらしいこと。

しかしそれは、私たち人間が、自分の意思で選び使うからこそよりよいものになる。

そうではなくただ新しいものに目がくらんで手にしてしまうだけでは、文化や発明は危険なものにもなり得る。

そういったことを、この曲を通して伝えているのではないでしょうか。

歌詞を解釈

ここからは、歌詞の意味を独自に解釈しましたので、そちらを解説していきたいと思います。

”CATCH ME”という言葉の意味や、叫んでいる正体。

そういったものを知った上で歌詞を読むことで、この曲の意味をより深く理解することができます。

1番の歌詞

それぞれただ一人きり
自由を手にとって
今ならもう見えるか?と
視界を手にとっていた

不条理な記録 物語
異界の生命は
揺れ惑う死罪レンズ越し
額を切り取って

出典: CATCH ME/作詞:山中拓也 作曲:山中拓也

進化した文化や発明により便利になった世界。

手にすることができなかったものが手に入るようになり、不自由だったものが自由になります。

昔は見えなかったものも、今では見えるようになったり。

それはもちろん便利なことです。

しかし、見たくないものも、見えなかったほうがよかったものまで見えるようになってしまうこともあります。

自分が見る世界も、ただ目の前に置かれたものを見るのではなく、自分で選択していくべきではないでしょうか。