乃木坂46【僕は僕を好きになる】歌詞の意味を解釈!"僕"をなぜ一番嫌いなのに好きになるのか真相に迫るの画像

友達なんかいらないって思ってたずっと(ずっと)
許せない嘘や誤解が招いた孤独(孤独)
生きにくくしてる張本人は僕だ(僕だ)
居心地の悪い視線なんか気にしないで(気にしないで)
今の場所 受け入れればいい そんなに嫌な人はいない
やっとわかったんだ 一番嫌いなのは自分ってこと

出典: 僕は僕を好きになる/作詞:秋元康 作曲:杉山勝彦

主人公は今までずっと周りを拒否してきました。

彼は他人を嫌う内に、周りに許せる人がいなくなってしまったのでしょう。

孤独を感じているということがここで吐露されています。

しかし、彼はその孤独は自分自身が原因だということに気がついたのです。

何故嫌いなのかを振り返ってみると、実は大した理由ではないということが分かりました。

そして、主人公は今までの自分を振り返りあることの気がつきます。

それは、本当に嫌いだったのは周囲の人々ではなく、自分自身だったのだということです。

多様な人々のことを受け入れられず、心が狭い自分が嫌だと思っているのではないでしょうか。

だからこそ、今から変わろうと考えているのでしょう。

自分を嫌いだということを受け入れて、頑張っていこうという前向きさも伝わってきます。

苦悩と向き合う

乃木坂46【僕は僕を好きになる】歌詞の意味を解釈!"僕"をなぜ一番嫌いなのに好きになるのか真相に迫るの画像

誰にも気づかれない胸の叫びや痛みを
書き出したらなんて陳腐な言葉の羅列なんだ?
死にたい理由ってこんな些細なことだったのか?

泣きたいなら我慢しなくてもいい
慰められなくたって涙は乾くよ
強がりは余計な荷物になるだけだ

出典: 僕は僕を好きになる/作詞:秋元康 作曲:杉山勝彦

ここでは自身の苦悩と向き合う主人公の姿が描かれています。

しかし、彼は実際にその苦悩をノートに書いてみるとその言葉に陳腐さを感じたのです。

気持ちを整理してみると、何だかすごく小さなことに思えたのでしょう。

しかし、小さいことであっても苦悩であることには違いありません。

4行目からはそんな自分を慰めるかのような言葉です。

「泣きたい」という気持ちを抑え込まなくていいと自分にいい聞かせているのでしょうか。

苦悩と向き合って、自分の中で処理するためには悲しみに浸ることも重要なプロセスなのです。

他者とともに生きること

幻想と未来

乃木坂46【僕は僕を好きになる】歌詞の意味を解釈!"僕"をなぜ一番嫌いなのに好きになるのか真相に迫るの画像

夢なんか競い合って手にする幻想(幻想)
何回も明日こそって期待した未来(未来)
裏切っていたのは誰でもない僕だ(僕だ)
輪の中に入ろうとしなかった意地のせいさ(せいさ)

出典: 僕は僕を好きになる/作詞:秋元康 作曲:杉山勝彦

自分と向き合ったことで、今まで孤独だった原因が明確になったのでしょう。

自分が周りを拒否したことは、大きな理由があったわけでもなく「意地」だったのだと吐露しています。

彼は明るい未来を夢見ながら、それとは真逆の行動をしてしまっていたのでしょう。

そしてそのことに今気がついたのです。

「意地」を張っていたことを後悔しているのかもしれません。

傷つくことを恐れていた

後になって冷静になれば そんなに嫌な日々だったのか
傷つきたくなくてバリア張ってただけ ほっといてと

出典: 僕は僕を好きになる/作詞:秋元康 作曲:杉山勝彦

彼は傷つくことを恐れていただけなのです。

他者と関わるということは、自分とは違う存在を認めるということです。

違いがあると必ず意見の食い違いが生じます。

食い違いによって、仲違いしてしまったり拒絶されてしまったりする可能性もあるでしょう。

もしかしたら彼は過去にそういった経験をしたことがあるのかもしれません。

それが原因で臆病になっているとも考えられます。

しかし、明るい未来のためにはまず他者を認めるというところからスタートしなければなりません。

彼は自分以外の存在を認め、前に進もうとしています。

秋元康から若者たちへ

冷静になることが大切

乃木坂46【僕は僕を好きになる】歌詞の意味を解釈!"僕"をなぜ一番嫌いなのに好きになるのか真相に迫るの画像

辛いことがあったら 心に閉じ込めずに
ノートの上 書いてごらん
ハッとするよ(大したことない)
箇条書きした不満 破り捨ててしまおう

出典: 僕は僕を好きになる/作詞:秋元康 作曲:杉山勝彦

辛いことも、書き出して整理することでその些末さに気がつけると伝えたいのでしょう。

いつの間にか自分の中で独りでに大きくなった苦悩も、実際に振り返るとそこまで深刻ではありません。

苦悩するあまり、問題を大きいものだと思い込んでしまうことはよくあります。

しかし、それを1度冷静になって見直してみるべきだと伝えたいのでしょう。

主人公が徐々に自分と向き合い、考えが成熟していくのを感じられる表現です。

また、このパートは秋元康からのメッセージとも捉えられます。