「love me, I love you」

高い人気のライブ定番曲

ファンに大人気ライブでは絶対といっていいほど演奏される「love me, I love you」。複数のベストアルバムにも収録されています。

17thシングルとして1995年にリリースされました。今から20年以上も前の曲ですが、今でもB'z名曲といえば必ず名前が挙がる曲です。

それほど長い間愛されるって、すごいことだと思いませんか?

底抜けに明るく、聴いているうちに元気が出るような曲ですが、これは意識してそういう方向にもっていったそうです。

というのも、直近のシングルにちょっとシリアスなものが続き過ぎたかな……と感じたからだとか。

”暗黒の時代”を経て行きついた曲

【love me, I love you/B'z】PVが面白いと話題に!歌詞が意味するものとは?!の画像

3作前までさかのぼってみると、前年にリリースされた14thシングル「Don't Leave Me」は重厚なイントロが印象的なブルースを感じさせる曲。

歌詞の内容も孤独を謳い、全体的にダークな雰囲気漂うものになっています。

そして15thシングル「MOTEL」も、罪を犯し、傷つきながらも生きていく姿を捉えたシリアスなもの。松本孝弘が「売れ線じゃない」と言い切るようなハードボイルドなイメージのバラードです。

直前の16thシングル「ねがい」は全2作に比べてかなり明るく、前向きに願いが叶うように生きていこうという内容。

ジャズ風のアレンジが新しいB'zを感じさせる曲です。この曲はB'z自身もターニングポイントになったと、当時語っています。

シリアスなものとは、恐らく「Don't Leave Me」、そして「MOTEL」を差しているのでしょう。

実際この2枚のシングルを制作していた1994年頃は人気も絶頂、数多くのライブをこなさなければならず精神的にも身体的にもかなりダメージを受けていた時期だったよう。

この頃を振り返る時に、暗黒の時代、というほどだったようです。

そういう時期を脱却するきっかけとなったのが「ねがい」、そこからさらにパワーアップして「love me, I love you」になったのではないでしょうか。

【love me, I love you/B'z】PVが面白いと話題に!歌詞が意味するものとは?!の画像

PV

走る!跳ぶ!コミカルなPVが話題に

走る走る……!スーツを着た稲葉浩志が、思いっきりダッシュしている上めっちゃ飛び跳ねています。

男前な稲葉浩志ですが、こういうおちゃめな面を見せてくれるととても親しみが持てますね。

老若男女問わず多くのファンがいる背景には、そういう部分が愛されていることもあるのも知れません。

しかも、スーツ姿なんてあまり見たことがないのでとても新鮮です。

そのまま公園でランチしているOLの横に座って眺めたり、ラーメン屋でビールを飲んだり……。なかなかのはっちゃけぶりですね。

本人も、撮影を楽しんでいたのではないでしょうか。

時々映るスカジャンを着て屋台のようなところで楽しんでいる姿とスーツ姿の対比がいいですね。

対して松本孝弘は……?

それに対して、松本孝弘はいつも通りクールにギターをかき鳴らしています。

どうせだったら、松本孝弘もはっちゃけてくれれば、もっと面白くなりそうなものですが……。如何でしょうか。

ちなみに近年のB'zのPVは演奏シーンがメインになっているものがほとんど。

また、こういう面白いものやストーリー性のあるものを見せて欲しいですね。

意外と深い歌詞

では、B'z屈指の人気曲「love me, I love you」の歌詞を見ていきましょう。

モヤモヤしてるのがイヤならフトンを噛んで考えて
なんかあいつに期待過剰なんじゃないの

人の心はどうしても何か足りないけれど
そこんとこ埋めるべきなのは
恋人じゃない 親でもない ねえ、そうでしょう

love me けちってないで
ボクはきっと愛をもっと出せる
I love you おごらせてるだけじゃ
そのうち誰もいなくなるよ

出典: love me, I love you/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘

軽い口調で、わかりやすく語られていますが、すごく深いことを言っていますね。

誰かにこうして欲しいとか、もっとこうだったらいいのに、とか、勝手に望んではいないでしょうか。

思った通りにならないからって相手にイライラするのは、あまりにも自分本位。

人と人とは、お互いに与えあって、分け合って生きていくものです。

相手に望んでばかりいるから、がっかりもするし、イライラすることにもなります。

イライラするのならば、自分自身に。

求めるばかりだから、満たされないのです。

求めるものは、人から与えられるのを望んだり待つのではなく、自分で手に入れなければなりません。

人に愛ばかり求めて、自分は与えられるだけ。

そんな生き方をしていては、人間として成長もできないでしょう。

そして求められるばかりの愛に疲れた人たちは、去っていくことになるのです。

消去法でもいい