200曲のセルフカバーが許されたのは、すべてが名曲だから!
森高さんが過去に出した楽曲の中から、選び抜いた200曲のセルフカバー。2013年12月にデビュー25周年記念として企画されました。
並行して行われたライブでは、25年の月日を美しく積み重ねた、声とビジュアルに驚かされました。
全曲新しいアレンジでCD化。タイトルは“LOVE”、雨はLOVE Vol.4 DISC2の最後に収録されています。バラードで内容は別れだけど、決して薄暗くならないのは森高さんの声のおかげ。
込められた意味を解説開始です。
25周年なのに、この抜け感が歌を引き立てます。縦書きで書かれたカタカナ「ラヴ」にも和まされちゃいますね。
1文字だけの「雨」にどんな想いを詰め込んだの?
小学1年生で習う漢字「雨」 降らなくても降りすぎても困る雨は、恋に別れを告げるあなたに、優しく落ちてきます。
降水確率100%でも傘は持っていなかった?
雨に紛れて、涙と一緒に想い出も流したいとは思っているけれど…
ひとつひとつ 消えてゆく 雨の中
見つめるたびに 悲しくなる
傘もささず 二人だまっているわ
さよなら 私の恋
出典: http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=35541
別れることはもう避けることができない現実として、目の前で起こっています。でもそれを受け入れる態勢は整っているのでしょうか?
次に歌われる場面を思い浮かべると、胸が締め付けられます。過去形ではありません。今別れることを決めてたたずむ二人が、雨に濡れています。現在進行中の別れが歌われています。
どちらかが傘を差し掛ければ、別れを決めた二人の雨にSTOPをかけることが出来たかも。帰り道には相手に傘を貸して、返してもらうことで、復活のチャンスがあったかもしれません。
でもそれは考え過ぎのようですね。別れが決定的で、もう引き返せない気持ちが、淡々と歌われる雨はまだまだ、降り続きます。
決めたのは二人、だから今は泣いてもイイよね?!
雨の中で恋の終わりを決めた二人。揺れる気持ちを隠そうとしますが、溢れ出る思いは涙とともに、次の歌詞を紡ぎました。
手を伸ばしてももう届かない…
思い切り泣いて 強く抱かれたいけれど
今の私は遠すぎる あなたが
出典: https://twitter.com/kurekotoba/status/932450328770789377
別れを受け止めてはいるけれど、どこかでまだこの恋が続くことを願っている気持ちが「強く抱きしめられたい」に込められています。
未練なんて単語にして欲しくない今の思い。今回の恋を決して後悔したくない。そのためにも今は泣くことを許して欲しい、号泣を許して欲しいのです。
二人の距離は、身体も心も離れてしまっている、これは十分わかっているつもり。あなたを近くに感じることが出来ない…ではなく、感じてはいけないと心に言い聞かせています。
雨をデュエット、恋を歌います
「雨」をカラオケで歌いたい男子のためのテキストに、2009年10月にリリースされた「男と女2」をおススメします。
アルバムの中で、森高千里さんと稲垣潤一さんが「雨」をデュエットをしています。ドラマー同士のデュエットですね。
激渋ではありません。沢山の恋を歌っている2人の声が、一つ上を行く「雨」を作りました。