森高千里の「雨」がセルフカバーで再び話題に！？カラオケでも人気の名曲の歌詞に込められた意味とは？！

降り続く雨に濡れて、すっかり身体は冷え切っています。でもこのままでいたいのは、今回の恋がすべて流せると信じているから。もちろん涙を流す自分も自覚しています。

 雨がすべてを忘れさせてくれれば、今起きている別れの場面も流せます。二人のために降る雨なら、想い出も流してくれます。恋をしたあなたの前で泣くことは今が最後だけれど。

別れを決めて、雨の中で最後の時間を過ごす二人。片隅にある願いは共有されています。ふとした行動がそれを証明してくれます。

抱きしめれば、またこれまでと同様に恋は続くかもしれない。でも強く抱きしめる、抱きしめられれば、また揺らぎます。心の中を見透かすように思わす手が差し伸べられました。

 手は手を包みます。つながれた手からもあなたの気持ちは伝わってきます。別れを言葉にしたいけれど、言葉にしたらこの恋が消滅してしまう、無かったことになってしまう…

言葉なんて無くていい、恋が終わるための言葉は聞きたくない。そして、強がりな一面が出てしまいます。涙に見えるけれどそれは雨。私は泣いているのではありません。

この2行のフレーズ、切なさがひしひしと伝わってきます。思わずしゃがみ込んでしまうほどの、痛みが伝わってきます。手は伸ばしてくれても、抱きしめることはしてくれない。

 ほんとは抱きしめて欲しい、それをすることで今持っているモノ、すべて失っても構わないと思っているのに。

 別れを決めた恋は、明るい太陽のもとを歩ける恋ではなかった? と想像をするのですがいかがでしょうか。このまま続ければ、二人共がすべてを失う可能性のある恋。

 雨の中で決めたはずの別れ。でも恋は今日までなんて、スッパリ割り切ることは出来る訳がない。すべてを失う覚悟はできていても、それを止まらせるのは雨。

 二人の恋を終わらせるために、音もなく雨は降ります。

すべてを投げ出してしまうことは、選択肢から外しました。別々の方向へ進むことを選んだのです。別れることをより一層思い知らせるように、冷たい雨が降り続きます。

 でも今は濡れることが必要。雨はあなたと感じたぬくもりも流してくれます。涙と想い出もそして1番覚えておきたかった、ぬくもりを流してくれます。

1990年10月にリリースをした時は、縦型スタイルの8cmシングルCD。ジャケ写の森高さんは少し挑戦的に見えます。