「貴方」がくれた約束
恒久のmy heartとは
恒久の my heart
絡み、壊れていった
純情 消した愛撫
罪に濡れた
出典: Rose/作詞:luz 作曲:luz
50本の薔薇には、「恒久」や「永遠」という意味があります。
つまり、終わりなき愛情を抱えていた主人公の心が、彼と接するうちに壊れてしまったことがわかります。
自分に愛情を向けてくれなくてもいいと思っていましたが、やはり我慢できなくなってしまったのでしょう。
この関係を止めなくては、と思いながらも、やはり離れることができない主人公。
自分の心に嘘をつき続けながら、彼に決定的なセリフを放つことができません。
罪悪感にさいなまれながら、主人公が進む先とは一体……。
意味のない指切り
「指切り」って言った?
何の意味もないわ
私の人生は
"je vois la vie en rose!"
出典: Rose/作詞:luz 作曲:luz
迷いながらも、彼のそばに居続ける主人公に、彼は残酷な言葉を放ちます。
「大丈夫、ずっと一緒にいるから。約束の指切りをしようか。」
ずっと彼を見続けていた主人公は、彼が愛しているのが自分だけではないことを知っています。
その他にも、主人公をないがしろにする言動があまりにも多い彼……。
突然に「指切り」をしようと言われ、戸惑いを隠せません。
しかしこの約束も、彼がその場をやり過ごすための嘘なのです。
彼が自分を捨てない保証などない……、そう感じた主人公は、この約束に意味がないことを悟ります。
私が本当に望むのは
One love... 「これ以上ない程に、恋しいのさ」
Liar... All I want is you
(Shall we dance?)
出典: Rose/作詞:luz 作曲:luz
101本の薔薇は、「これ以上ないほどの愛」を示します。
そんなキュンとするセリフを言ってくれたなら、どんなに幸せでしょうか。
しかし、彼からの甘い言葉には希望がありません。
主人公が本当に望むのは、「彼そのもの」なのです。
愛をささやいてくれなくてもいいから、別の女性を見つめていてもいいから、私のもので居てほしい……。
そんなただ1つの願いが、叶う未来は来るのでしょうか。
思い描くのは、孤独な未来
「永遠」は本当に要らないもの?
「哀」なんていらない
狂い咲きたいだけ
快楽のdramaに薔薇(ラスト)を飾ってちょうだい
出典: Rose/作詞:luz 作曲:luz
薔薇と書いてラストと読ませるこの部分に、luzさんのセンスが詰まっています。
薔薇のように美しく、それでいて棘のような危険性を持ち合わせている彼。
何も変わらずに、そのままの美しさで居てほしいという主人公の願いが込められているのです。
何をしても、まっすぐに自分を見てくれることはないと知っているからこそ……。
自由奔放な姿が美しい彼に、ずっと酔いしれていたいと願うのです。
1本の薔薇に、絡みつくように狂い咲く主人公。
それは美しくもあり、どこかはかなげでもあります。