luz【Rose】歌詞の意味を考察！墜ちることを選ぶのはなぜ？独りから「共に」に変化した真意を解明！

これまでの部分は、彼に語りかけるように歌われていた「Rose」の歌詞。

しかしここだけは、主人公自らに問いかけるような歌詞になっています。

「永遠」などいらないわ、と強がってきた自分に向け、「本当にいらないの？」と確認しているようです。

本当はいらなくなどない、どちらかが死ぬその時まで、死んでからもずっとそばにいてほしい……。

そう願っていても、実際にはいずれ1人ぼっちで朽ちていくのでしょう。

そんな未来が分かっているからこそ、彼に縋らずにはいられません。

決してわがままなど言っていない彼女。

切実な1つの願いだけは、何とか叶えてあげてほしいものです。

幸せな未来を望むのではなく、ただ「堕ちていく」ことだけを主人公が望む理由。

それは、幸せを望んでも手に入らないことがわかっているからに違いありません。

99本の薔薇が示す「永遠」、薔薇の花言葉である「愛」も、薔薇のような彼からもらえることはありません。

ならば一緒に闇のような終わりへ、引きずり込んでしまいたい……。

堕ちていくのは、決して主人公1人ではありません。

その愛の重さゆえ、彼のことも一緒に巻き込んで、一緒に終わりへと堕ちていくのです。

それが、主人公のわずかな望み。

愛をもらえない主人公の、精一杯の「愛情」そして「呪い」なのです。

歌詞の中に度々登場する「"je vois la vie en rose!" 」というセリフ。

これは主人公のセリフと見て間違いありません。

フランス語のセリフですが、直訳すると「人生はピンク色だ」となります。

つまり、「Rose」の主人公にとって、「私の人生は薔薇色よ」という意味のセリフだということです。

いくらまっすぐな愛をもらえなくとも、私の人生は幸せに満ちているの……。

そして、薔薇のような男に翻弄されるような人生なの……。

時に言い聞かせるように、時に吐き捨てるように、そして時には、自慢げに。

主人公の想いのすべてが、この1文に詰め込まれているといっても過言ではありません。

luzさんの2nd Singleとなる「Rose」は、他にも「棘」「アイビーラスト」という楽曲が盛り込まれています。

中でも薔薇を思わせるタイトルが付けられた「棘」は、「Rose」との繋がりも感じられる楽曲。

「Rose」に登場した彼の目線で、純粋な女性をもてあそぶ男性の様子が描かれています。

「Rose」を聞いた後に「棘」を聞くと、主人公がどんな状況で悩んでいるのかがより浮き彫りになりますよ。

luzさんのファンは皆、薔薇のアイコンをつけていることでも有名。

そんなファンを大切に思うからこそ、薔薇にちなんだ楽曲を作り出すluzさん。

音楽にかける思いの強さがよくわかる2nd Singleとなりました。

さまざまなボーカロイド曲をカバーし、歌い手として人気を集めてきたluzさん。

長い間音楽に携わってきたからこそ、現在は言葉選びのセンスや楽曲制作の才能を発揮しています。

記念すべき1st Single「SISTER」は、アニメ「キューティーハニー」をイメージした歌詞が印象的です。

官能的なワードを多数使い、キューティーハニーのキャラクターがより引き立つのがわかりますよ。

また、同じく歌い手として人気となったまふまふさんが歌詞を提供した「REFLEXIÓN」も要チェック！

こちらはクールさすら感じさせる大人っぽい仕上がりとなっており、luzさんの美声に引き込まれます。

どんなイメージの曲もさらりと歌いこなす姿に、思わずキュンとしてしまう楽曲となっています。

どうしようもない、それでいてひたすらに彼を愛し続ける女性を描いた「Rose」。

luzさんの甘く優しい声が、彼女の思いの強さや切なさを物語っています。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。